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【大阪市・南森町】限界ギリギリのだし感が魅力!創業60年超えの行列人気食堂で味わう極上だし巻き

高田強編集者・ライター・広告ディレクター(大阪市)

クチコミサイトやSNSで注目を集める昭和生まれの大衆食堂!

 今回ご案内したいのは、SNSで話題になり、ランチタイムには連日行列になる人気の食堂です。

 谷町筋に続く天満橋筋沿いにあり、すぐ東が大阪造幣局という場所にあるのが、目的の「一富士食堂」。

 創業昭和34年(1959年)という歴史ある大衆食堂です。店主の加藤さんは高校を卒業する目前で先代であるお父さんが亡くなり、職人さんに学びながら引き継いだそうです。父の味に独自のエッセンスを加えた料理を提供するうちに58年が過ぎました。

 オフィス街の食堂として、会社勤めの常連たちの胃袋を満足させてきたこの店ですが、「ここ2,3年かなぁ、急にねぇ」と土曜日を中心に一見客が増加。クチコミサイトやSNSで、レベルの高い味わいが楽しめる昭和スタイルの大衆食堂としてと広まったことが理由でした。

和食、洋食のジャンルレスですべてがおいしい!

 メニュー板には、うどんやどんぶりを中心とした大衆食堂らしい料理名がズラリ。

 お品書きには、和食だけでなく、ラーメンや焼きめし、エビフライにハムエッグ、カレーライスと多彩で、数えてみると60種ものメニュー名が並びます。

名物は極限までだしが入っただし巻き!

 どのメニューもおいしいのですが、特におすすめしたいメニューを紹介します。

だし巻き400円

 こちらでおすすめなのが、卵を3個分使用した大ぶりの出し巻き。

 11:00のオープンに備えて毎朝5:00に店に出て仕込みを始めるという加藤さん。肉吸いや出し巻き、うどん、丼などには、カツオなどを店でブレンドした3種の削り節に昆布を合わせただしを使います。

 「長年の勘で、ギリギリ巻けるぐらいのだしを卵に混ぜています。注文が入るごとに卵を割って作るのもポイント」と加藤さん。 年季の入った玉子焼き器を使い、強火で手早く巻き上げていきます。

 ふんわりやわらかな食感の出し巻きはやさしい塩味で、時間が経つとジワジワとだしがあふれてくるほど。ごはん、冷奴、漬物が付く定食の場合は730円ですが、定食に出し巻きをプラスするというファンもたくさんいます。

肉吸い700円

 20年ほど前にメニューに加わった肉吸いは、定番のだしにたっぷり入った牛肉の旨味が加わった密度の高いおいしさが魅力。玉子を崩しながら、食べると絶妙な味わいです。

 「木綿だと固すぎるし、絹ごしだと煮崩れてしまう」ということから、ソフト木綿を使用。「うどんと同じだしなんですが、牛肉の旨味や豆腐のにがりがとけ出すのか、だしが濃厚に感じるんですよね」と店主の加藤さん。

 ごはん、漬物が付く定食は980円です。

本日の定食(野菜いため)800円

 単品を紹介してきましたが、ほとんどのお客さんが注文するのは定食。店頭に掲示される「本日の日替定食」は、少しお安くなっていたり、サイドメニューがいつもと違う、ソースが違うなどアレンジされていることが多く、基本的にお得。写真の野菜炒め定食は、本来は910円ですが、本日の定食になると少しお得な800円に。豚肉、もやし、キャベツなどの炒めものですが絶妙な炒め具合です。この日は塩味でしたがカレー味になったりすることもあるそうです。

すべてがおいしく、ハズレなし!

 創業時からお世話になっている米穀店に、季節に合わせておいしい用意してもらったブレンドされた国産米を炊いたごはんや、塩分が抑えめの浅漬けの漬物、やさしい甘味が心地いいワカメと豆腐の味噌汁など、すべてにおいて隙のないおいしさ。

「食堂として普通のことをしているだけ」と謙遜する加藤さん。これからもブレることなく続けて、ファンのお腹を満足させてくれそうです。

一富士食堂
住所/大阪市北区天満2-13-1
電話/06-6351-1259
営業時間/11:00~14:30 (L.O.)、16:30~19:30(L.O.)
     土曜11:30~14:30 (L.O.)、17:00~18:30(L.O.) 
定休日/日曜・祝日 
交通/OsakaMetro南森町駅から徒歩約7分、JR大阪天満宮駅から徒歩約6分

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大阪てくてく ごきげんさんぽ

編集者・ライター・広告ディレクター(大阪市)

関西ウォーカー、SKYWARD(JAL機内誌)、おとなの週末などの雑誌やwebサイトで、関西圏の飲食店やエンターテイメントについて、記事を書いています。ほかに、電鉄、食品、製薬会社、商業施設、テレビ局発行のフリーペーパーなども製作。カンテレ「よーいドン!」やMBS「魔法のレストラン」などのテレビ番組のグルメ情報コーナーでのコメント出演をちょくちょくしています。

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