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ルールを守れない子には共通点があった!「叱らないのに守れるようになる3つのコツ」を保育士が解説

ぽん先生保育士

こんにちは!ぽん先生です。
「少しでも楽しく子育てを!」をモットーに、子育てや育児に関する情報の発信を行っている保育士です。
今回は頂いたご質問はこちら。

Q:我が家では家庭内でルールを決めているのですが、4歳の息子は全然守ろうとしません。姉ばかり真面目に守っていてかわいそうになります。どうしたら良いでしょうか?

皆さんの家庭では、家庭内のルールはどのくらい守られていますか?
また、どんなルールがあって、それはどうやって決まったルールでしょうか?
「このままではいけない!」と思ってせっかく家庭で細かくルールを決めたのに、「3日も続かなかった」なんて声も時々耳にするもの。
子どもたちに家庭でのルールを守ってもらうために、私たちはどのように関わっていけば良いのでしょうか?
今回はこちらの解決方法についてご紹介していきたいと思います。

これで解決!

そんな悩みを叱らずに解決するには、子どもにルールのメリットを伝えると良いでしょう。
例えば、私たち保育園だと「廊下は歩きましょう」といったルールをよく子どもたちに説明します。
これは「廊下で走ってはいけない」という個人の自由を制限する側面がある一方で、本来は「誰かが廊下を走ってきて自分がケガを負うことがない」という個人の安全を確保するために作られているものです。
ところが、ルールを守らない子には「誰かにぶつかってケガをさせてしまっては大変だよね」というように、周りに対する配慮しか説明されていないという共通点があります。

このように、ルールが個人を制限することばかりで、個人の利益について説明されないとどうでしょうか?
これでは、子どもにとってルールは煩わしいだけの存在になってしまいますね。
本来、ルールというのは個人を守るために存在するはずのもの。
憲法や法律のような公的なルールから、家庭内のルールといった様々なものが私たちの周りにたくさん存在しますが、これらは基本的に個人を守るために存在しています。
この視点を子どもたちにしっかりと説明することで、初めてルールの意味を子どもたちは理解することになるのです。

それ、ルールが悪いかも!?

私の方針として、子どもがルールを守らないのはそのルールが悪いからだと考えます。
前述したように、ルールによって個人が守られるのだというメリットを伝えることは大切です。
一方で、子どもがルールを守るためには、ルールを作る時に3つのポイントを押さえておく必要があります。
順番にご紹介していきましょう。

1 子どもと一緒に決めていますか?

今までは時間を決めずにスマホでゲームをしていたのに、ある日突然「ゲームは1日1時間までです」と親が一方的にルールを決めてしまってはどうでしょうか?
これでは子どもも納得できないと思います。
このように、大人が一方的に決めたルールは守られません。

「最近スマホでゲームしている時間が長すぎるから、1日のゲーム時間を決めたいと思うんだけれども・・・」
「この前はスマホの電池がなくなって電話ができなくて困ったから、1日のゲーム時間を決めたいと思うんだけれども・・・」

というように、子どもの意見を聞き入れながら一緒にルールを作るようにしましょう。

2 本当に必要なルールですか?

例えば、「白以外の上履きは禁止」という保育園のルールは本当に必要でしょうか?
保護者の方からすると、実は納得できていないという方も少なくないのではないでしょうか。
一方で、「ケガ防止のため、飾りのついた髪ゴムは禁止」というルールには、必要性を感じますよね。
このように、必要性が極端に低いルールは守られません。
ルールのメリットという部分でも子どもたちに納得してもらうことが難しいため、必要な時に必要なだけルールを作るようにしましょう。

3 大人も参加していますか?

例えば、「19時以降はお菓子禁止」というルールがあったとして、それは家族全員が守っていますか?
ルールはみんなに平等でない限り、子どもたちはルールを守らないでしょう。
もっとも、大人と子どもでは自身が負える責任の範囲が大きく違うため、それについて合理的な理由を子どもに説明できるのであれば、大人と子どもでルールが違っても良いでしょう。
しかし、「大人だから」「子どもはそういうもの」というような説明だけでは、子どもも納得できないのも当然です。
大人にも平等にルールが適用されることを考えた上で、子どもたちとルールについて考えると良いでしょう。

いかがですか?
私たちの身近には様々なルールがありますが、家庭におけるルールは子どもたちが社会のルールを理解するための最初の経験となるのではないでしょうか。
その他、育児や保育園などの子どもに関する質問はぽん先生の質問フォームより募集中です!

保育士

東京都で働く保育士。「少しでも楽しい子育てを!」をモットーに活動中。

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