『Twitter』で3月30日に投稿された「いかりや長介さんが生前最後に送った志村けんさんへの手紙を思い出して泣いてる」とのツイートが9,000リツイート以上されており話題ですが、手紙の内容はデマです。
志村けんさんの訃報を受けて流れたデマ
デマのツイートは新型コロナウイルスに感染し、3月29日夜に亡くなられた志村けんさんのニュースを見て投稿されたものと思われます。
ツイートはどこかのWebサイトのページをキャプチャしたもので、内容は次のとおり。
この文章を読んで感動している人もいるようですが、残念ながらこれデマなんですよ。
『白い巨塔』の遺書のパロディ
上記の文章は、ドラマ『白い巨塔』の登場人物である財前五郎の遺書を改変したものです。
文章を見るかぎり、2003年に唐沢寿明主演で放送されたドラマ『白い巨塔』の最終回のエンディングで流れたものと思われます。
遺書の内容は次のとおり。
見比べてみれば、パロディであることは明らかです。
もともとは「財前コピペ」と呼ばれているもの
ちなみにこの「いかりや長介が志村けんに送った最後の手紙」は、「財前コピペ」と呼ばれているもののひとつです。
「財前コピペ」とは財前五郎の遺書の内容を個人が勝手に改変したもので、さまざまな投稿をまとめたサイトが存在していたりもします。
要するにインターネットで昔のネタが消えることなく、志村けんさんが亡くなられたと報じられた今日、注目を浴びて復活したというのが今回の流れです。
デマのツイートを投稿した人も騙された人のひとりであるわけですが、送っていない内容の手紙を送ったと広めることは死者を冒涜する行為だと筆者は考えます。
内容に感動しようがしまいが、拡散するのはやめましょう。