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一二三選手が2号ソロ!阪神ファームは首位の広島に完封勝ち

岡本育子フリーアナウンサー、フリーライター

11日、甲子園球場で行われた阪神-巨人戦の始球式に登場した金本知憲さんは、タテジマのホーム用ユニホームで背番号はもちろん「6」。きのうチラッと書いた“とある構想”とは…新井選手の真似をすることだったんです。それを確認するために球場へ行ったところ、出番直前になっても「ほんとは25番を着たかったんだよね~」と金本さん。相当な未練を持ちながら、今回はやむなく断念した様子です。

始球式の特別ゲストとして金本さんの名前が呼ばれた時、スタンドから大きな歓声が上がりました。驚いたのは、その姿がグラウンドに現れた瞬間の、さらに大きなどよめき!打席に立って構える後ろ姿は、1年半前とまったく変わりませんね。スタンドで、10日に大阪狭山市であった金本さんのトークショーに来られていたファンの方にお会いしました。やはり「25番」には期待されていたみたいですよ。またの機会がありますように。

この日の巨人戦はメッセンジャー投手が4安打に抑えてシャットアウト!1対0という緊迫した投手戦となりました。また由宇で行われたウエスタン広島戦も、先発の鶴投手をはじめ4投手で4安打完封!阪神打線もわずか5安打ながら、一二三選手の2号ソロと狩野選手のタイムリー二塁打で2対0。広島に対しては先月18日以来、今季2勝目です。

《ウエスタン公式戦》5月11日

広島-阪神 10回戦 (由宇)

阪神 001 000 001 = 2

広島 000 000 000 = 0

◆バッテリー

【阪神】○鶴(1勝1敗)-渡辺-筒井-S小嶋(1勝3敗3S) / 小宮山

【広島】●久本(1勝2敗1S)(5回)-池ノ内(3回)-岩見(1回) / 中村亘

◆本塁打 一二三2号ソロ(久本)

◆二塁打 狩野

◆打撃 (打-安-点/振-球/盗塁/失策) 打率

1]二:西田  (4-0-0 / 1-0 / 0 / 0) .221

2]遊:北條  (3-0-0 / 0-1 / 0 / 0) .161

3]右:狩野  (4-1-1 / 0-0 / 0 / 0) .193

4]中:伊藤隼 (4-1-0 / 0-0 / 0 / 0) .324

5]三:陽川  (3-1-0 / 1-0 / 0 / 0) .196

6]一:中谷  (3-1-0 / 0-0 / 0 / 0) .175

7]左:一二三 (3-1-1 / 2-0 / 0 / 0) .188

8]捕:小宮山 (3-0-0 / 0-0 / 0 / 0) .111

9]投:鶴   (2-0-0 / 0-0 / 0 / 0) .250

〃投:渡辺  (0-0-0 / 0-0 / 0 / 0) ―

〃打:横田  (1-0-0 / 1-0 / 0 / 0) .231

〃投:筒井  (0-0-0 / 0-0 / 0 / 0) ―

〃投:小嶋  (0-0-0 / 0-0 / 0 / 0) ―

◆投手 (安-振-球/失-自/防御率)

鶴  6回 77球 (3-3-2 / 0-0 / 2.00)

渡辺 1回   6球 (0-1-0 / 0-0 / 0.00)

筒井 1回   7球 (0-1-0 / 0-0 / 3.00)

小嶋 1回 16球 (1-1-0 / 0-0 / 6.75)

シンプルな試合経過です

久本に対して1回、2回とも三者凡退だった打線ですが、3回は先頭の一二三がレフトへ今季第2号のソロホームラン!そのあとと4回も3人ずつで片付けられ、5回は中谷の中前打のみ。2人目の池ノ内にも6回は三者凡退。7回は1死から伊藤隼と陽川が連打したものの中谷は投ゴロ併殺打で追加点なし。8回も三者凡退でした。9回は岩見が登板。1死後に北條が四球を選び、続く狩野の左中間二塁打で生還!

投手陣は鶴が1回、先頭の安部に中前打され、1死後に天谷の三振で盗塁を許します。ロサリオは四球で2死一、二塁となったあと栗原を空振り三振に切って取り無失点。2回は先頭の庄司に与えた四球のみ、併殺もあって3人で終了しました。4回はロサリオのサード内野安打、5回は中村亘の右前打の1本ずつで問題なし。6回は三者凡退で投げ終えています。

7回は渡辺が、わずか6球で三者凡退。8回の筒井も7球で三者凡退。最後は小嶋が登板して先頭の代打・迎に左前打されたものの、後続をきっちり3人で片付けて試合終了。小嶋は抑えで登板して3試合連続セーブとなりました。

好投の鶴、一二三は「完ぺき!」

1軍戦も2時間37分と早く終わりましたが、ファームはさらに短い2時間22分!休日(正確には自主練習日)前とあって、選手たちの足取りも軽い帰途だったでしょうね。そんな中、ちょこっとだけ話を聞かせてもらいました。いや本当にひとことだけで恐縮ですが、ご紹介します。

まず鶴投手です。6回で77球を投げて散発3安打の無失点。ファームの勝ち負けは関係ない投手ではありますが、今季1勝目です。ナイスピッチングでした!本人の感想を聞いてみると「球のキレなどはよかったと思います」とのこと。次は1軍での好投に期待です。

今季2号の一二三選手。写真嫌いでなかなか撮れず…これは2月の安芸キャンプです。
今季2号の一二三選手。写真嫌いでなかなか撮れず…これは2月の安芸キャンプです。

続いて先制の、そして決勝の今季2号ソロを放った一二三選手は「カウント1-0からの2球目、インコース甘めに来たカットボール」を打ったそうです。手応えを聞くと「完璧!完璧な当たり!」と言っていました。そりゃもう文句なしの1発だったんでしょうね。この遠征、ようやく先発出場した3戦目での1発でした。

緒方選手は母の日に…

なお11日は、次の登板まで間隔が空くため榎田投手を抹消して秋山投手が昇格。そして右内転筋を痛めた福原投手に代わって、緒方選手が出場選手登録されました。これはマートン選手が体調を崩したこともあっての措置みたいですね。

由宇球場で、普通に試合前練習を行っていた緒方選手。急きょ自分で大きな荷物を持っての新幹線移動となったわけです。「5回裏に着きました!」と言うように、後半はベンチで座っている姿がテレビに映っていました。ウル虎ユニホーム、似合いますね!この日は出番がなかったので、ぜひ本番の7月末も1軍にいて見せてください。

ところで11日は母の日。何か贈り物は?「1軍昇格がプレゼントです(笑)」。緒方選手、ナイス回答です!ありがとうございました。

フリーアナウンサー、フリーライター

兵庫県加古川市出身。MBSラジオのプロ野球ナイター中継や『太田幸司のスポーツナウ』など、スポーツ番組にレギュラー出演したことが縁で阪神タイガースと関わって約40年。GAORAのウエスタンリーグ中継では実況にも挑戦。それからタイガースのファームを取材するようになり、はや30年が経ちました。2005年からスポニチのウェブサイトで連載していた『岡本育子の小虎日記』を新装開店。「ファームの母」と言われて数十年、母ではもう厚かましい年齢になってしまいましたが…1軍で活躍する選手の“小虎時代”や、これから1軍を目指す若虎、さらには退団後の元小虎たちの近況などもお伝えします。まだまだ母のつもりで!

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