【八王子市】八王子には珍しい古い洋館を見に、上恩方にある郵便局と高尾にある旧浅川支所に行ってみました
八王子市内にある素敵な洋館を訪ねてみました。
第二次世界大戦末期の1945年(昭和20年)8月2日未明の八王子空襲において市内の8割が焼土となったため、八王子市内には古い洋館がほとんど残っていないのですが、この上恩方郵便局は昭和初期に郵便局として建てられ、現在も現役の郵便局として地域や観光客に愛されています。
建設されたのは1938年(昭和13年)。
開局して以降、建て直しをせず現役で営業を続けている都内でも珍しい昭和レトロな郵便局です。
ここでしか押してもらえない風景印には、陣馬山の頂上に立つ白馬の像、上恩方町出身の詩人・中村雨紅の代表作「夕焼け小焼け」の詩が刻まれた歌碑、そして陣馬高原から見た富士山が描かれています。
こちらは高尾にある旧浅川支所。
浅川地区は以前は八王子市に属していなかったので「浅川町役場」として立派な洋館が立っていたそうですが、昭和20年8月の空襲で罹災し、戦後間もない昭和26年に建て直された建物です。
浅川町は昭和34年(1959年)に八王子市に編入され、それ以降この建物は「八王子市役所浅川支所」として長らく使われていました。
木造二階建て、延べ床面積827(現在の広さ)の建物で、一階に事務室と町長室や応接室の行政サービスを担う部所が入り、二階には大小の会議室と議長室等で構成される議会スペースがありました。
現在は二階は使われていませんが、一階に浅川地区社会福祉協議会と高尾交通安全協会が入居しています。
上の写真は旧浅川支所の業務を引き継いでいる八王子市役所浅川事務所・浅川市民センターに展示してある、裏高尾町の堀越信治さん作の模型です。
八王子市役所浅川事務所・浅川市民センターには、模型と一緒に、かつて建物の入り口に掲げられていた看板も展示してあります。
上の写真は昭和26年当時の建物の平面図です。
浅川町では林業が盛んだったため、この建物には高価な木材が豊富に使われていました。
上の写真は旧浅川支所のエントランス部分です。柱が立派なこの部分だけを見ると、コンクリート造りと見間違う程重厚なデザインです。
町役場としての威厳を感じますね。
旧浅川支所の近くにある八王子市役所浅川事務所・浅川市民センターは、昭和61年3月に建てられましたが、現在でも人々の目をひく、美しくも斬新なデザインが特徴です。
八王子市内は空襲によって、多くの戦前からの建物が消失してしまいましたが、現在も残る素敵な建物を大切にしたいですね。
八王子市内の素敵な建物、お散歩がてら探してみてください。
上恩方郵便局
住所:東京都八王子市上恩方町2135
旧浅川支所
住所:東京都八王子市高尾町1735