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【京都市】東山区『三十三間堂』の「夜泣泉」は堂僧が夢のお告げにより発見したという霊泉!

高津商会RICALIFE&文化芸術☆プロデューサー/ジャーナリスト(京都市)

京都駅の近くにある「三十三間堂」には1001体の千手観音様がいらっしゃることで有名な寺院です。

柱と柱の間が33あるためにそう呼ばれているそうです。

正式名称は「蓮華王院」と言います。

「三十三間堂」の庭にある「夜泣泉」。

夜に湧き出す音が、子供の“すすり泣き”に似ていることから「夜泣泉」と言われるようになったそう。

「夜泣泉」は三十三間堂(蓮華王院本堂)が建立された翌年、平安時代後期の1165年(長寛2年)6月7日に堂僧が夢告によって発見した霊泉です。

井戸が夜に震動して泣くため、傍らに地蔵尊が奉られるようになると静かになったとか。

この地蔵尊を「夜泣地蔵」と呼び、特に幼児の「夜泣き封じ」に御利益があると言われています。

鎌倉時代の1254年の説話集「 古今著聞集」にも登場する『夜泣泉』。

「いつも冷たく美味しくて飲んでもお腹を痛めることのない“極楽井”でどんなに汲んでも尽きず、汲まないときも余ることのない不思議な泉だ」と書かれています。

幼い時の「二条天皇」の夜泣きを封じたとされる湧水です。

お地蔵様の前掛けを持ち帰って、子どもの枕に敷くと、不思議なことに夜泣きが治るとされていました。

現在は、本堂で「夜泣き封じ前掛け祈願」として、前掛けを購入できます。

また、お地蔵様に願を掛けることで夜泣きを防ぐと言われています。

後白河法皇に因み頭痛平癒の信仰がある「三十三間堂」は、後白河院の法住寺殿の敷地に平清盛が建てた寺院です。

可愛い子供の夜泣きは、時代を超えていつでも親の悩みでもあるのですね♪

三十三間堂
時間8:00~17:00(11月16日~3月は9:00~16:00)
〒605-0941  京都府京都市東山区三十三間堂廻町657

LIFE&文化芸術☆プロデューサー/ジャーナリスト(京都市)

京都で生まれ育つ。世界各地を周遊、欧米中心に20年ほど滞在し京都に帰還。日本のコアな伝統文化や芸能、神社仏閣や裏歴史、催事らを国内外の旅サイト・雑誌・新聞で執筆。経験に基づく“陰謀説”の電子書籍出版あり。ジャーナリスト、写真映像家、イベントプロデューサー、特殊ツアーガイドから日本庭園庭師までマルチに活躍。京都太秦にある老舗『髙津商会』にて映画・美術装飾・アート&エンタメ、海外事業に携わりつつ伝統文化・芸能などに関わる史実や古美術らについて勉強中。『京愛』や『日本愛』を深める毎日。

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