停電時のランタンの作り。ペットボトルだけじゃない。光の性質を思い出すと、身近なものから作れます。
停電時にペットボトルでランタンを作っている方も多いかもしれません。有名な方法になりましたね!
でも、こどもたちには、「ペットボトルでランタンが作れるよ」とは、教えません。それしか、できないと、ペットボトルがない時に困ります。
光の性質をマスターする
こどもたちに伝えたいことは、学校でも習う「光の性質」をマスターすれば、どんなものからでもランタンができるということです。
東京消防庁やこども向け防災レクチャーで実施した防災講座の資料を公開しながら紹介します。
光の進み方は「直進」「屈折」「反射」です。中学生で習いますが、園児でも小学生でも記憶力があるので、3回ほど一緒にとなえると言葉を覚えてくれます。この3つの呪文を知っているとランタンが簡単に作れます。
LEDは直進が好き
まず、最近よく使うLED。これは、他の子よりもまっすぐ進むのが好きな子なのです。だから、LEDを直視するのはNGで、まぶしいのにもかかわらず、横に光が広がってくれないから、ランタンっぽくならないのです。このLEDの光を、横に広げてあげるには、どうすればいいかと言うと、LEDが大好きな直進を邪魔して、他の光の進み方、屈折や反射を作り出せばいいわけです。
半透明で直進を邪魔する
手始めに、半透明のポリ袋をLEDにかけます。そうすると、半透明だから直進が邪魔されます。さらに、袋内で反射もしてくれます。だから、ただLEDを置くよりも、半透明のポリ袋をかぶせた方がランタンになるのです。
というわけで、自宅で半透明なもの探しをしてみてください。
半透明の衣装ケース、これはかなり室内が明るくなりました!半透明具合にもよりますが、おすすめです。無印良品のものがよい感じでした。
反射するものを探す
次は、反射するものも探してみます。
スパイスケースの中にLEDを入れると、反射するだけでなく、磁石でくっつくので、冷蔵庫の高い位置などで光っていてもらうことができます。これも明るくなっておすすめです。きれいでもあります。
ステンレス製の水切りはないですか?網でもパンチ穴でもどちらでも大丈夫です。穴が空いているところだけ直進しますが、それ以外で、直進を邪魔しています。そして、ステンレスによって反射しています。キッチン用品がランタンになるので楽しいです。お玉でも、なんでもどれが一番明るいか試してみてください。
キッチンはランタンの材料の宝庫
その他、アルミホイルも反射するし、いろいろなものにLEDを入れて試して、うまくいったらなぜ?という事をこどもと考えようと、いつもはお話しています。ペットボトルがなぜランタンになるのかといえば、水が入っていると光の屈折もおこるし、反射もしているからですよね。
災害時、臨機応変に行動するためには、仕組みを知ることが重要
もちろん災害時は、それどころじゃないので、マニュアルが知りたいと思うのは、当然です。
でも、災害時は、マニュアル通りにいかないことが多くあるのです。自分の知識を総動員して、目の前にある危機に臨機応変に対応しないといけません。そんな時に自分を信じて行動できるように、仕組みを知って応用する技も知っておいていただければ嬉しいです。
学校で学んだことは災害時役にたつことが多い。使える形で学ぼう!
と、こどもたちには伝えています。自分もそうやってもっと学べばよかったという反省もこめて。