宮城県 あす22日(火)は再びまとまった雨 土砂災害・川の増水などに注意を
今月12日(土)に上陸した台風19号によって宮城県内でも甚大な被害が出ています。
私自身、県内でも特に被害の大きかった丸森町と吉田川流域に足を運びましたが、レーダーや観測雨量を見るだけでは決して分からない、水の力の凄まじさを表す光景が広がっていました。
亡くなられた方のご冥福をお祈りするとともに、被害に遭われた方には心からお見舞い申し上げます。
台風上陸から約1週間がたち、被災地では徐々に復旧に向けた作業が始まりつつあります。できれば毎日晴れて、復旧作業が捗ることを祈りたいのですが、無情にもあす22日(火)はまとまった雨となりそうです。
雨の原因は台風20号から変わった低気圧
きょうの宮城県は高気圧に覆われて晴れ間が出ましたが、本州の南には秋雨前線が伸びていました。10月ももう下旬、本来であれば「秋雨」という時季ではありません。
この秋雨前線を顕在化させたのが、きょう四国の南にまで進んできた台風20号です。
台風の持つ暖かい空気と、秋の冷たい空気がぶつかり合うことで秋雨前線ができ、本州の南に伸びていました。
そして台風と前線が一体化したことで、きょう18時に台風は温帯低気圧に変わりました。ただこれは性質が変わっただけで、弱まったという意味ではありません。この台風から変わった低気圧があすは北東へと進む見込みです。
宮城県も低気圧の雨雲がかかり続ける予想です。宮城にかかる雨雲は低気圧の中心からは少し離れたものが主体となりそうなので、極端に強く降ることはないものの長く降り続きそうです。朝から晩までほぼ丸一日降り続く雨によって、おととい19日(土)と同じくらいのまとまった雨になる予想です。
現在、宮城県内で予想されている総雨量は、50~80ミリ前後で普段であれば災害に直結する程の雨量ではありません。
ただ台風19号によって傷を受けた堤防・崖は注意が必要です。
傷んでいる堤防・崖には注意を
宮城県によるときょう現在、県内で確認されている堤防の決壊は18河川の32か所に上ります。既に復旧作業は始められていますが、まだ完全には元の状態に戻っていない所が多くなっています。そうした地域では川の増水には十分注意が必要です。
また台風19号の大雨によって崩れた崖や、あるいは先週ぎりぎり持ちこたえたような崖では、土砂災害の危険もあります。
大きな被害の出た地域の方は、川や崖には十分ご注意下さい。