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ジャッジとスタントンが揃って本塁打を打ちながら、敗れた試合はあるのか。アベック・アーチでALCS進出

宇根夏樹ベースボール・ライター
アーロン・ジャッジ(左)とジャンカルロ・スタントン Oct 18, 2022(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 ニューヨーク・ヤンキースのジャンカルロ・スタントンアーロン・ジャッジは、ディビジョン・シリーズの第5戦に、それぞれ、3ラン本塁打とソロ本塁打を打った。ヤンキースは5対1で勝利を収め、リーグ・チャンピオンシップ・シリーズ進出を決めた。

 スタントンとジャッジは、2018年からチームメイトとしてプレーしている。ちなみに、2人がともにシーズン50本塁打以上を記録したのは、2017年だ。スタントンはマイアミ・マーリンズで59本、ジャッジはヤンキースで52本のホームランを打ち、どちらも本塁打王を獲得した。

 彼らのアベック・アーチは、レギュラーシーズンとポストシーズンを併せ合わせ、今年のディビジョン・シリーズ第5戦が30試合目だ。ヤンキースは、そのうちの28試合で勝っているので、勝率は.933となる。敗れた2試合も、2人がホームランを打った時点では、リードしていた。2021年8月12日は9回表を終えて8対7、今月4日のダブルヘッダー2試合目は5回表を終えて2対1だったが、いずれもその裏に逆転された。ちなみに、後者の試合でジャッジが打ったホームランは、シーズン62本目だ。

筆者作成
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 また、30試合中4試合は、2人が同じイニングにホームランを打っている。2018年6月6日、2021年8月12日、2022年6月7日、2022年9月20日がそうだ。いずれも2者連続ではないが、ホームランの順序は、ジャッジが先、スタントが後だった。2018年6月6日は、0対0で迎えた13回表に、ジャッジが2ラン本塁打を打ち、1人挟んでスタントンがソロ本塁打。2022年9月20日は、4点を追う9回裏に、先頭打者のジャッジが3点差とし、二塁打と四球とシングル・ヒットで満塁となった後、スタントンがサヨナラ・グランドスラムを記録した。

 ここからのポストシーズンでも、2人のアベック・アーチはあるかもしれない。ジャッジは5試合で打率.200、スタントンは打率.125だが、ジャッジは4安打の半数がホームラン、スタントンは2安打のどちらもホームランだ。

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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