夏休みの国内線利用で注意すること。空港にはどのくらい前に到着するのがベスト?
7月に入ると夏休みシーズンに突入し、飛行機を利用して旅に出かける人も多いだろう。海外へ出かける際には空港には便出発の2時間前に到着している人が多いが、国内線についてはどのくらい前に到着すればベストだろうか。
ANAやJALなどでは手荷物だけなら45分前、預ける荷物があれば1時間前までに空港へ
まずは、国内線におけるチェックインの締め切り時間。ANA(全日本空輸)の及びANAの旅客システムを使用しているAIRDO、ソラシドエア、スターフライヤーの4社とJALグループのJAL(日本航空)、JTA(日本トランスオーシャン航空)、JAC(日本エアコミューター)は、便出発15分前までに保安検査場を通過すれば飛行機に乗れる。また、スカイマークは便出発20分前までにチェックインをするルールになっている。預ける手荷物については、ANAでは昨年12月1日に手荷物の締切時刻が新たに設定され、便出発20分前までに預けることが義務付けられた。
7月以降は旅行や帰省などで飛行機を利用する人が多く、通常の時期以上に荷物が多いことから各航空会社では早めに空港に到着するように呼びかけている。主に行列となる場所は手荷物カウンターと保安検査場となる。混雑を考慮して、預ける手荷物がある場合には便出発の1時間前、預ける荷物がなければ45分前には空港に到着することを心掛けるといいだろう。
2時間前くらいに到着して、空港内でゆっくりする方法も
最近では、羽田空港や伊丹空港、関西空港、新千歳空港、中部国際空港(セントレア)をはじめ、各空港でのレストランやカフェなどが充実しているので2時間前くらいに空港に到着し、荷物を預けて身軽になり、ゆっくり食事をしてから乗るくらいのゆとりがあってもいいだろう。時間があれば展望デッキに足を運んでみるのもいいだろう。航空会社側にとっても、荷物を預けてもらうことで、搭乗時においてスムーズに着席することができるメリットがあり、定刻に出発できる確率がアップするそうだ。
羽田空港へ車やバスで向かう際には特に注意が必要
夏の期間中、飛行機を利用する際にもう1つ注意が必要なのは、羽田空港まで自動車やバスなどでアクセスする場合。お盆時期などを中心に羽田空港周辺の道路が混雑し、通常よりも空港ターミナルに入るのに時間を要することがあるからだ。
特に午前中、週末やお盆期間においては東京湾アクアラインに入る車の渋滞が、分岐となる浮島ジャンクション(川崎市)から羽田空港を越えて東海ジャンクション(東京都大田区)、更にはお台場エリアの臨海副都心方面まで伸びることもあり、想定外の時間を要することも実際に過去にあった。渋滞状況をチェックして渋滞がないかを確認して乗車するか、東京モノレールもしくは京浜急行などの公共交通機関を利用するのがいいだろう。
加えて毎年の夏の風物詩にもなっているが、羽田空港ターミナル内の駐車場が朝早く満車になり、時間帯によっては入庫までに数時間かかることもある。特に国内線ターミナルの駐車場は、国際線ターミナルの駐車場よりも早く満車になるケースが多い。リアルタイムの空車状況についてはホームページでチェックできるが、朝7時前後で満車になってしまうこともある。特に朝は出庫する車が少ないので、なかなか列が前に進まないのだ。事前予約もできるが予約枠は限られており、特に夏の期間は争奪戦となる。予約できない場合はモノレールや電車利用がが賢明だろう。
LCC利用時は1時間~1時間半前には到着したい
次にLCC(格安航空会社)の国内線を利用する場合についてだが、4社共にANAやJALに比べてチェックインの締め切り時間は早めに設定されている。ジェットスター・ジャパン、バニラエア、エアアジア・ジャパンの3社は便出発30分前まで、ピーチも便出発30分前までのチェックインが必要となるが、LCCターミナルを使用している関西空港と那覇空港では25分前までのチェックインとなる。春秋航空日本(スプリングジャパン)は35分前までにチェックインを済ませる必要がある。
預ける手荷物がなければ、自動チェックイン機やWEBチェックイン(ジェットスター・ジャパン、バニラエア、エアアジア・ジャパンの3社が可能。ただし、非常口座席など一部対象外の場合もあり)が使えるので1時間前にチェックインカウンターに到着すればいいが、荷物がある場合にはかなり余裕を持って1時間30分前くらいには空港に到着しておくと安心だ。
成田空港、関西空港、那覇空港では利用するLCCによってターミナルが異なったり、メインターミナルから離れたLCC専用のターミナルから発着することもある。特に間違いやすいのが、成田空港でのピーチ便。LCCメインの第3ターミナルではなく、第1ターミナル南ウイングのANA国内線と同じエリアからの発着となっている。
LCCでは荷物の重量にも細心の注意を
そして、LCC各社では機内持ち込み手荷物の重量チェックを強化している。ANA、JAL、スカイマーク、AIRDO、ソラシドエア、スターフライヤーなどは10キロまでの機内持ち込みが可能で、実際にゲート前で重量チェックされることはあまりないが(荷物が大きい場合には預けるように案内されることはある)、LCCではチェックイン時及びゲート前で荷物の重量チェックを受けることがある。
ピーチは、機内持ち込み10キロまで持ち込めるが、ジェットスター・ジャパン(一部運賃を除く)、バニラエア、エアアジア・ジャパンは7キロ、春秋航空日本は5キロまで(但しキャンペーン運賃以外は機内持ち込み分も含めて15キロまで無料で預けられる)となっている。LCCでは預ける手荷物は有料となることから、できる限り機内持ち込みのみで済ませたい人が多いが、重量オーバー時にはゲート前で荷物を預けることになるだけでなく、受託手荷物の料金も徴収されることにもなる。
想定外に飛行機に乗るまで時間を要することがある夏休み期間中は、時間に余裕を持って空港へ向かうように心掛けてみてはいかがだろうか。