Yahoo!ニュース

ワイキキでハロウィーン! 安全に楽しむために5つの気を付けたいこと

岩佐史絵トラベルジャーナリスト
いろいろな人から絡まれる禰豆子。日本のアニメ人気を実感

かなり日本にも定着してきたイベント、ハロウィーン。もともとはアイルランド発祥で、5世紀のキリスト教の伝来前からあるという、かな~り古いケルト民族の伝統行事です。日本のお盆とちょっと似ていて、夏の終わり(収穫の時期)にご先祖の霊が今世に帰ってくるので、それをお迎えするというもの。ただし、ご先祖の霊とともに悪しき魂も一緒に今世に戻ってきてしまうため、いたずらされないよう「ウチら仲間なんで!」とばかりに家を怖い装飾で包み、自身も不気味な恰好をしたのが、仮装の始まりだといわれています。

アイルランド移民とともにアメリカやオーストラリアへ渡ったハロウィーンは、パーティ要素も加わって今や世界的なイベントに。ただ、日本では悪ノリしてしまう人が増えすぎたため、このところ警鐘を鳴らす報道ばかりが目に付きますよね。

昨年取材で訪れたハワイ。ちょうどハロウィーンにかかっていたので参加しましたが、平和的で実に楽しい! この雰囲気はぜひとも体験していただきたいところ。とはいえ、少しばかり注意事項がありますので、お伝えします。

①行動はお早目に

昨年の10月31日は火曜日で、バリバリの平日。でも、取材先のホテルの担当者さんたちは、「今日は早くワイキキを出ないと、渋滞で家に帰れなくなる!」といそいそ。ワイキキのカラカウア大通りは封鎖こそされないものの、警察の車両が何台も止まっていてなかなかものものしい雰囲気です。

レストランなどもすぐにいっぱいになってしまうため、早めに夕飯を済ませましょう。お店にもよりますが、予約ができるところなら必ず予約を。予約がなければ食事にあぶれてしまう可能性が高いので、テイクアウェイのお店などをチェックしておくのもいいかもしれません。

時間帯が早ければハッピーアワーもやっているので、一石二鳥かも。遅い時間より早いほうが予約が取りやすい
時間帯が早ければハッピーアワーもやっているので、一石二鳥かも。遅い時間より早いほうが予約が取りやすい

②コスチュームは日本から持参!

もちろん現地にもコスチュームが売られていますが、ワイキキ周辺では100円ショップにあるような、小さなものしか見つかりませんでした。ダウンタウンのダイソーものぞいてみたところ、当たり前ですが日本のダイソーで売られているようなものばかり。スーパーマーケットには比較的大きな仮装グッズが売られていましたが、さすがにハロウィーンの前日や当日ではナイスなものは売り切れてしまったもよう。せっかくですから、しっかりプランしてあらかじめ日本から持参するほうが本格的に楽しむことができるでしょう。

気合の入ったコスチュームの人たちは、道行くひとから撮影を頼まれたりして交流が生まれるというお楽しみも。禰豆子のコスプレをした筆者の友人は、いろいろな人から「一緒に写真を撮って~」とひっぱりだこでした!

ちなみに、筆者はモーティシア(アダムスファミリーのお母さん)のつもりでしたが、ほとんど誰にも理解されなかったもよう。次に参加するときはもっと新しくてわかりやすいものにしようと思いました。

友人の禰豆子はネットで購入して参戦。お隣の炭治郎は地元の学生さんで、お願いして一緒に撮らせてもらった。日本のアニメでは『鬼滅の刃』『NARUTO』のコスプレの人が多かった
友人の禰豆子はネットで購入して参戦。お隣の炭治郎は地元の学生さんで、お願いして一緒に撮らせてもらった。日本のアニメでは『鬼滅の刃』『NARUTO』のコスプレの人が多かった

酒の神バッカスとぶどうのコスプレのお二人。これはホテルのシーツと雑貨屋の風船でなんとかなりそうなアイデアコスプレ!
酒の神バッカスとぶどうのコスプレのお二人。これはホテルのシーツと雑貨屋の風船でなんとかなりそうなアイデアコスプレ!

③写真撮影とSNSへの投稿

とても完成度の高い仮装をしている人がうじゃうじゃいるホノルルのハロウィーン。あちこちで写真撮影が行われていますが、写真を撮ってもいいか、SNSに投稿してもいいかを念のためたずねましょう。顔がまったくわからないような被り物の人はさておき、顔がわかるようなものはあとで問題になる可能性がないとも言い切れません。特に気を付けたいのは相手が子どもの場合で、必ず保護者に了承を得てから撮影しましょう。子どもの写真についてはセンシティブな保護者が多く、無断撮影が法律で禁じられている国もあるほどです。勝手に撮影することは避けましょう。

ここまで顔が隠れていれば大丈夫……? 個人が特定できる写真は気を付けよう。しかしこの人、ダントツの怖さだった
ここまで顔が隠れていれば大丈夫……? 個人が特定できる写真は気を付けよう。しかしこの人、ダントツの怖さだった

④路上でお酒を飲まない

ハワイでは路上やビーチなど公共の場での飲酒が州法で禁じられています。いくらお店に入れなかったとしてもスーパーなどで購入したお酒を公共の場で開けて飲んではいけません。バーの周りで、店内からあぶれて飲んでいる人を見かけることもありますが、警察に見つかれば逮捕されます。また、アメリカでは飲酒OKの年齢は21歳からですので20歳の人は飲酒NGです。アルコール類購入の際に身分証明書の提示を求められることも多いので、スルーできると思ってはいけません。

購入したお酒をホテルで飲もうと思って持ち歩く場合も、お酒が見えないように袋に入れて持ち歩かなくてはなりません。この法律があるのはハワイだけではないので、ほかの国でも気を付けましょう。

買って帰るときも要注意。夜中12時を過ぎるとアルコール類は年齢に関係なく売ってもらえなくなるので、ご利用は計画的に~。
買って帰るときも要注意。夜中12時を過ぎるとアルコール類は年齢に関係なく売ってもらえなくなるので、ご利用は計画的に~。

⑤節度を守ろう

そんなの当たり前、と思うなかれ。ハワイでは酔っぱらった状態で公共の場を歩くことも法律違反に当たります。血中アルコール濃度が0.08%以上で泥酔とみなされるので、飲みすぎに注意しましょう。特に人が集まるカラカウア大通りではどのお店でもハロウィーンパーティが開催されているので、ついつい釣り込まれて飲んでしまいがち。たいして酔っていないつもりでも、おまわりさんに「ちょっと君……」とチェックされたとき基準値を超えていたら御用となってしまいます。道端で大声で騒ぐなどしなければそうそう声をかけられることもないでしょうけれど、飲みすぎには十分気を付けましょう。

見た目がかわいらしく、甘く飲みやすいトロピカルカクテルに使われているお酒は意外とアルコール度数が高い。アルコール分解の速度は人それぞれなので、自分の「ほどほど」を知っておこう
見た目がかわいらしく、甘く飲みやすいトロピカルカクテルに使われているお酒は意外とアルコール度数が高い。アルコール分解の速度は人それぞれなので、自分の「ほどほど」を知っておこう

東京と違い、なかなか厳しいルール(法律)があるからこそ、安全に楽しむことができるのがハワイのハロウィーン。観光客も地元の人も入り混じってのお祭り騒ぎはぜひ一緒に盛り上がりたいですよね。

Happy Halloween!

トラベルジャーナリスト

旅活歴は四半世紀以上のフリーランス トラベルジャーナリスト。3か月ごとに拠点を変えながらのノマドライフを夢見て、「この町に住んだなら」を妄想しつつ旅を続けます。その土地のリアルな文化を知ることで、旅はぐっと楽しくなるもの。じんわり心地よい旅先探訪中に出合ったいろいろをご紹介します。

岩佐史絵の最近の記事