ボードゲームと聞くと、家族や友人と過ごす楽しい時間が思い浮かぶ方も多いのではないでしょうか。名古屋黒川にある「ゲームストア・バネスト」は、そんなボードゲーム好きにとっての聖地ともいえる存在。ここでは、年齢や経験を問わず、ボードゲームの魅力に触れられる特別な空間が広がっています。

700種以上の品揃えが魅力

ゲームストア・バネストの最大の特徴は、常時700種類以上のボードゲームが揃う圧倒的な品揃え。その豊富さは、地域では類を見ないレベルです。店内は10坪足らずと小ぢんまりしていますが、壁一面にボードゲームがずらりと並び、訪れる人々をゲームの世界へと誘います。
筆者自身も名古屋の大須エリアなどのボードゲームショップを巡ることが多いのですが、これほど多彩なラインナップを揃えた店は他にありませんでした。初心者向けの簡単なゲームから、コアなゲーマー向けの複雑なゲームまで揃っており、どんな方でも自分に合ったゲームを見つけられるはずです。

ボードゲームを愛するオーナーの情熱

バネストの創業は1999年8月6日。当時、ボードゲーム専門店も、現在のようなゲームカフェや国産ゲームの出版文化もほとんど存在しない時代でした。オーナーの中野さんは「自分の好きな趣味を広めるためには、販売店という形で貢献するしかない」と決意し、バネストを立ち上げました。その情熱は現在も色あせることなく、仕入れや商品選定にも深いこだわりを持っています。

「ブームに流されるだけでなく、良質なゲームを安定して提供することを心がけています」と語る中野さん。その言葉通り、最新作から定番作、さらには知る人ぞ知る隠れた名作までが店内に揃っています。

世代を超えるボードゲームの魅力

ゲームストア・バネストには、親子連れの姿も多く見られます。中野さんは「ゲームが好きな人が結婚して親になり、その子どもたちもゲームを楽しむようになる。そうやって世代を超えて愛される文化を作りたい」と話します。ボードゲームは、デジタルゲームが主流の現代でも、人と人が顔を合わせて楽しむ貴重な時間を提供するツールです。バネストは、その魅力を未来に伝える架け橋としての役割を果たしているのです。

イベント出店とユニークなエピソード

バネストは店内販売だけでなく、年に数回のイベントにも出店しています。筆者もオーナーからイベントのエピソードを伺い、そのユニークな内容に思わず笑ってしまいました。たとえば、あるイベントで初めて会った人たちがゲームを通じて仲良くなる様子や、予期せぬトラブルが起きたときの対応など、中野さんの話はどれも楽しく、ゲームへの情熱が伝わるものばかりでした。

実際に購入してみたゲーム

今回筆者は、初心者でも遊びやすいカードゲームを購入しました。このショップでは、1,000円台の買いやすいものから本格的なゲームまで幅広く取り揃えており、訪れるだけでもワクワクする空間が広がっています。今回選んだゲームは、家族や友人と気軽に楽しめる内容で、次の休日に早速プレイしてみる予定です。購入時には、店員さんが遊び方を丁寧に教えてくれたので、初めて挑戦する方でも安心して楽しめると感じました。

ボードゲーム市場の現状

近年、ボードゲーム市場は国内外で大きく成長しています。SNSや動画配信サイトの普及により、ボードゲームのレビューやプレイ動画が注目され、若い世代を中心にプレイヤー人口が増加しています。特に日本では、国産ボードゲームが世界で評価される機会も増え、ボードゲームカフェの出現など、文化としての発展が目覚ましいものがあります。

名古屋のボードゲーム文化の発信拠点

ゲームストア・バネストは、そんなボードゲームの魅力を名古屋から発信する重要な拠点と言えるでしょう。「まだまだ至らない部分も多いですが、少しでも長く続けられるよう努力していきます」と語る中野さんの言葉には、ボードゲームへの愛と地域への貢献への思いが詰まっています。

ぜひ一度、ゲームストア・バネストに足を運んでみてください。そこには、世代を超えて楽しめるボードゲームの世界が広がっています。きっと、新しいゲームとの出会いが待っていますよ。