NY原油31日:ドル安も、需給緩和警戒で売られる
NYMEX原油9月限 前日比1.40ドル安
始値 48.47ドル
高値 48.62ドル
安値 46.92ドル
終値 47.12ドル
引き続き過剰供給に対する警戒感が強く、戻り売り優勢の展開に。
アジア・欧州タイムから戻り売り圧力が強く、47ドル台前半まで値位置を切り下げる展開に。その後は4~6月期米雇用指数を受けてのドル安で急反発する場面も見られたが、引けにかけては改めて戻りを売られる展開となり、大きくマイナスサイドに沈んでいる。
Bloombergによると、7月の石油輸出国機構(OPEC)産油量は前月の日量3,247万バレルから3,211万バレルまで36万バレル減少した。サウジアラビアとカタール、ベネズエラが若干の増産になったが、イラクが19.4万バレル、UAEが10万バレルの減産となったこともあり、OPEC全体の産油量としては下振れしている。ただ、需給緩和フレームに修正を迫るような規模ではなく、マーケットの反応は限定的。
米ベーカー・ヒューズ社によると、7月24日時点の米石油リグ稼動数は前週比+5基の664基となった。7月入りと前後して増加傾向が強くなっており、原油安に対応してリグの稼動再開する動きが活発化していることが再確認できる。これが増産につながるのかは別問題だが、少なくともシェールオイル生産が更に大きく落ち込むリスクが後退していることも、原油価格に対してはポジティブ。
なお需給リバランスの必要性の高い相場であり、戻り売り対応が基本になる。特に為替が大きくドル高方向に振れることがあれば、一気に40ドル台前半を打診する可能性もあろう。季節要因からは需要の下振れも警戒され、今後も価格水準を切り下げる必要性が高いと考えている。