洗剤はNG!ほとんどの人が知らない夏の終わりにするべき日傘の簡単お手入れ方法
夏の強い日差しや熱中症からあなたを守ってくれた日傘も、秋の訪れとともにその役目を終えようとしています。お気に入りの日傘を来年も美しく使うためには、季節の終わりに正しくお手入れして保管することが大切です。しかし、汚れを落とそうとして洗剤を使っている方はいませんか?実は、多くの日傘には洗剤を使うのはNGなのです。この記事では、日傘を傷めずに清潔に保管するためのポイントを詳しく解説します。簡単に実践できるので、ぜひ参考にしてみてください。
日傘のお手入れに洗剤がNGのわけ
日傘のUVカットは大きく分けて2種類あります。
UVカット加工: 日傘の表面にコーティングを施し、紫外線を防ぎます。軽量で効果が高いですが、2〜3年で効果が薄れるため買い替えが必要です。
UVカット素材: 紫外線を防ぐ特性を持つ素材で作られ、効果が長持ちします。価格が高めで重さがある場合があります。
最近はポリウレタンを使ったUVカット加工「ポリウレタン加工(PU)」が施された日傘が主流です。じつはこのコーティング、洗剤成分による分解、ひび割れやコーティングの剥がれ、色褪せ変色、柔軟性や伸縮性の低下などが起こりやすいのです。なので、洗剤で劣化しやすいポリウレタンコーティング(PU)を使った日傘に、洗剤を使ったお手入れがNGなんです。
ポリウレタンコーティングされていない日傘には中性洗剤を使って洗うことができますが、傘には洋服のような洗濯表示タグがついていないものがほとんどです。念のために問屋さんに取材に行って確かめたのですが、洗濯表示マークのある日傘は皆無でした。
購入時に日傘についてる吊り下げタグにはUV加工の方法を書いているものもありましたが、使用時には捨ててしまうものですし、読んでいても覚えていない人も多いですよね。表地や裏地の表面がツルツルしている素材の場合はポリウレタンコーティングの可能性が高いものの、絶対ではないのでコーティングの種類は「分からない」ことが多いと思います。分からないなら洗剤は使わないほうが無難。
日傘のお手入れにはメガネ拭きが最適
洗剤が使えない日傘のお手入れにおすすめなのがマイクロファイバークロス。
マイクロファイバークロスは、極細の合成繊維で作られたクロスで、繊維が非常に細かいため、汚れやホコリをしっかりと絡め取り、洗剤を使わずに掃除ができます。また、柔らかい素材なので、メガネ拭きなどにも使われたり、日傘もコーティングを傷つけずにホコリや汚れを拭き取ることができます。メガネ拭きならご自宅に使っていないものがあるんじゃないでしょうか。100円ショップでは掃除用のマイクロファイバーが数枚セットで販売されていて1枚数十円と手軽に購入することができるのも利点です。
マイクロファイバーを使った日傘のお手入れ方法
1、マイクロファイバークロスを水に濡らして固く絞る
2、日傘の表面を力を入れずに拭き上げる
3、陰干しする
4、日傘は日光が当たらない場所に保管する
マイクロファイバーの使い方は簡単。
水に濡らして固く絞ったマイクロファイバークロスで日傘の表面、裏面を優しく撫でるだけです。ポイウレタンコーティングは摩擦でもダメージを受けてしまうので、力を入れずに優しく拭いてください。
そのとき、クロスを持たない手で裏側を支えるように拭くと密着して汚れがよく取れます。マイクロファイバーは吸水力にも優れているので乾拭きの必要もありません。
持ち手(ハンドル)、ネームバンド、傘袋、傘骨も忘れずに拭きます。
汚れていないように見えた日傘も意外と汚れています。マイクロファイバーで拭くと、ひと皮剥けたように鮮やかな色になります。
全体を優しく拭いたら、陰干しします。
乾いたら、日光の当たらない場所に保管します。シーズンオフの間は、月に1度ぐらいは開くようにすると来年の夏もキレイな状態で使えます。
ポリウレタンコーティング(PU)ではないとはっきりわかる日傘に関しては、水で10倍に薄めた中性洗剤で洗うことができますが、すすぎは泡が完全に切れるまで、しっかりすすいでください。
季節の終わりの日傘のお手入れ方法 まとめ
日傘に多く使われているUVカット加工「ポリウレタンコーティング(PU)」は洗剤で劣化しやすいため、日傘のお手入れに洗剤を使うのはNGです。その場合、極細の合成繊維でホコリや皮脂を取り除くマイクロファイバーで傘の表面を拭くことでUVコーティングを傷つけることなくお手入れできます。夏に大活躍した日傘を来シーズンも美しく使うために、ぜひ試してみてください。