フィンランド政府観光局、国家文化遺産であるサンタクロースの拡張現実(AR)アプリ:プロジェクト開始
フィンランド政府観光局(Visit Finland)ではクリスマスを前に、フィンランドのシンボル的存在であるサンタクロースと拡張現実(AR)技術を使ったアプリであるArilynとコラボレーションしたサンタクロース・プロジェクトを発表した。
アプリをスマホでダウンロードして指定の画像内の3枚のサンタの画像をスキャンすると、ARのサンタクロースが現れて、挨拶などをする。ARなので写真や動画を撮影して、SNSなどで友人らにシェアして楽しむことができる。フィンランド政府観光局のFacebookでは、アプリの遊び方がわかる動画も紹介している。
フィンランドの国家文化遺産サンタクロース
AR技術を活用したアプリはフィンランド政府観光局としても初の試みで、フィンランドの魅力を発信する一環として実施。フィンランドの観光促進を目的に作成されたアプリなので無料で提供。日本以外にも世界中でダウンロードが可能。
サンタクロースは、フィンランドの国家文化遺産として認定され、フィンランド文化においても重要かつシンボル的な存在だ。サンタクロースの故郷がどこかについては諸説あるが、かつてアメリカのラジオ局に子どもから「サンタクロースはどこにいるの?」という質問への答えが、「スカンジナビアの国のどこか・・・」というものだった。それを聞いた子どもたちが「サンタクロースさんへ フィンランド」と書いた手紙が届くようになり、フィンランドの郵便局の人たちが、ボランティアでサンタクロースに成り代って返事を返していたそうだ。それから、毎年このようなやりとりが行われるようになり「サンタクロースからお返事がくるお手紙サービス」が始まり、現在では有料で提供している。そのためフィンランドにとって、サンタクロースは国を代表する重要な存在なのだ。
今回のアプリもARとVRに注力するフィンランド企業Robust North社が開発。同国はスタートアップが活発で、ARやVRなどの技術を活用したサービス開発にも強い国家だ。
フィンランド政府観光局では他にもフィンスコープ、フィンジェネレーター、DNAジェネレーターといったアルゴリズムを使ったゲームを提供している。
▼またフィンランド政府観光局ではYouTubeやTwitterなどSNSでも情報発信を行っている。サンタクロースが登場してきそうな光景だ。