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単身87.2%、二人以上95.1%…カラーテレビの普及率の現状をさぐる(2023年公開版)

不破雷蔵グラフ化・さぐる ジャーナブロガー 検証・解説者/FP  
家族団らんに欠かせない世帯も多いであろう、テレビ本体。その普及率は(写真:アフロ)

インターネットの普及に伴い大きなゆらぎを見せながらも、今なおメディアとしては絶大な影響力を持つテレビ業界。そのテレビ本体の浸透の実情を、内閣府の消費動向調査(※)の結果から確認する。

直近2023年の全般的なカラーテレビの世帯普及率は、単身世帯は87.2%、二人以上世帯は95.1%。やや単身世帯が低めなものの、実質的には前者が9割近く、後者は10割近くと表現できる。

↑ カラーテレビ普及率(世帯種類別・世帯主男女別)(2023年)
↑ カラーテレビ普及率(世帯種類別・世帯主男女別)(2023年)

続いて「保有世帯の」平均保有台数。消費動向調査の公開データに収録されている「保有の有無を問わず全世帯での値」ではないので要注意。保有状況の把握としては、こちらの値の方が実態をイメージしやすい。

↑ カラーテレビ保有世帯あたり平均保有台数(世帯種類別・世帯主男女別、台)(2023年)
↑ カラーテレビ保有世帯あたり平均保有台数(世帯種類別・世帯主男女別、台)(2023年)

単身世帯は1.5台足らず。視聴する人が一人なのにもかかわらずテレビが複数台あるのはおかしな話に思える。しかしリビングと自室(寝室)それぞれにテレビを置いているのかもしれない。

一方二人以上世帯では2台以上。世帯構成人数も多く(最低でも単身世帯の2倍)、部屋割も多数におよび、家族共通のテレビ以外に一部の個室にもテレビを置いていることが考えられる。同じ部屋に複数台のテレビが置かれることは考えにくく、少なくとも2部屋にテレビがそれぞれ置かれている計算となる。リビング、そして子供部屋や夫婦の部屋が自然な状況として想定できよう。

なお今件の世帯単位での普及率≒保有率は、単に世帯で保有しているか否かを示すのみで、その世帯でテレビをどれほど見ているのか、その視聴状況までは確認していない。ほとんどスイッチを入れずにほこりをかぶっている状態でも、回答者が「世帯内にある、保有している」と認識していれば該当することになる。今データを読み解く際には、その点に注意が必要ではある。

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※内閣府の消費動向調査

今後の暮らし向きの見通しなどについての消費者の意識や各種サービスなどへの支出予定、主要耐久消費財などの保有状況を把握することで、景気動向判断の基礎資料を得ることを目的としている調査。調査世帯は、二人以上の世帯、単身世帯毎に三段抽出(市町村・調査単位区・世帯)により選ばれた8400世帯。調査時期は毎月1回で、調査時点は毎月15日。毎月10日前後に調査対象世帯に調査票が届くよう郵送し、毎月20日頃までに届いた調査票を集計する。

毎月調査を実施しているが年1回、3月分において、他の月よりは細部にわたる内容を調査している。その中の項目の一つ「主要耐久消費財の普及・保有状況」を今件精査では用いている。これは「回答者の世帯において対象品目を回答時点(直近分の場合は2023年3月末時点)で持っているか否か」「持っている場合は保有数量はどれほどか」を尋ねた結果。具体的な利用状況は尋ねていない。

(注)本文中のグラフや図表は特記事項のない限り、記述されている資料からの引用、または資料を基に筆者が作成したものです。

(注)本文中の写真は特記事項のない限り、本文で記述されている資料を基に筆者が作成の上で撮影したもの、あるいは筆者が取材で撮影したものです。

(注)記事題名、本文、グラフ中などで使われている数字は、その場において最適と思われる表示となるよう、小数点以下任意の桁を四捨五入した上で表記している場合があります。そのため、表示上の数字の合計値が完全には一致しないことがあります。

(注)グラフの体裁を整える、数字の動きを見やすくするためにグラフの軸の端の値をゼロではないプラスの値にした場合、注意をうながすためにその値を丸などで囲む場合があります。

(注)グラフ中では体裁を整えるために項目などの表記(送り仮名など)を一部省略、変更している場合があります。また「~」を「-」と表現する場合があります。

(注)グラフ中の「ppt」とは%ポイントを意味します。

(注)「(大)震災」は特記や詳細表記のない限り、東日本大震災を意味します。

(注)今記事は【ガベージニュース】に掲載した記事に一部加筆・変更をしたものです。

グラフ化・さぐる ジャーナブロガー 検証・解説者/FP  

ニュースサイト「ガベージニュース」管理人。3級ファイナンシャル・プランニング技能士(国家資格)。経済・社会情勢分野を中心に、官公庁発表情報をはじめ多彩な情報を多視点から俯瞰、グラフ化、さらには複数要件を組み合わせ・照らし合わせ、社会の鼓動を聴ける解説を行っています。過去の経歴を元に、軍事や歴史、携帯電話を中心としたデジタル系にも領域を広げることもあります。

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