大人になって改めて訪れたい「心に刻める場所」広島の歴史が肌で感じられるスポットへ(広島市)
広島は被爆から77年目の夏を迎えました。平和公園では8月6日に平和式典が行われていますが、今年はあらためて平和について考えさせられることの多かった年ではないでしょうか。
筆者は広島で生まれ育ったため、夏になると学校で必ず平和教育がありました。なんでわざわざ夏休み中に登校してまで…、、と、
ちびっ子だった小学生の私は「見せられるから見ている」程度で、あまり深く興味も持たずにいたのが正直なところでした。
しかし大人になってくると、その意味がわかってきます。『悲惨な出来事が昔あったんだ』程度の認識だったところから、
- 77年前は決して大昔の話ではないこと
- 自分のおじいちゃん・おばあちゃんが実際に体験してきた歴史であること
- 過去の事だとおもっていた惨劇は、いまも世界で続いていること
など。
大人になってあらためて「平和」について学ぶ機会があると、きちんと心に刻めるのではないかなと感じています。
広島には平和公園以外にも、実際に被爆した建物などを残して、未来にメッセージを伝え続けている施設がたくさんあります。
今年の夏は、あらためて「大人の平和学習」してみませんか?以下にスポットをご紹介します。
広島平和記念公園
広島平和記念公園は、広島で最も有名な平和学習スポット。
平和記念公園の中にある「広島平和記念資料館」や「原爆ドーム」に行った事がある人は多いと思いますが、実は公園内には無料で見学できる施設として、
被爆遺構展示館、広島原爆死没者追悼平和祈念館、レストハウスなどがあります。
レストハウスは「被爆建物」でもあります。被爆当時、ここにあった建物は地下室を除いて全焼したものの、地下室は基本的形態をとどめていたため、一部改修して残され、見学可能となっています。
地上の建物が近年リニューアルして綺麗になっており、特産品なども並んでいるため誰でも訪れやすいですよ。
広島平和記念公園内
住所:広島市中区中島町1 及び大手町1-10
問合せ:082-245-0573(公園管理事務所)
本川小学校(被爆校舎)
広島平和記念公園すぐそばに、本川小学校があります。学校内には被爆当時の校舎が資料館として残されています。
復興し綺麗になった広島の街とともに本川小学校の校舎も新しく建てられていますが、その脇に当時の建物としては珍しく鉄筋コンクリート造だったことから一部形が残っていた旧校舎が保存されています。
原爆投下後の風景が見えてくるような、当時の空気を肌で感じられる特別な場所。ぜひ訪れてほしい場所の1つです。
本川小学校平和資料館
住所:広島市中区本川町1丁目5-39
問合せ:082-232-3431
※見学時間は9時~17時、見学の際は受付が必要となっています
袋町小学校(被爆校舎)
本川小学校と同じく、爆心地そばにありながら建物が残った袋町小学校の旧校舎もまた、資料館として残されています。ここは被爆後に救護所としても使われ、
当時、行方不明になった家族の安否を尋ねるを場にもなっていたため、訪れる人が校舎の壁にメッセージを書き残して行ったものなどが、今も当時の建物と一緒に残されています。
袋町小学校 平和資料館
住所:広島市中区袋町6-36
問合せ:082-541-5345
※見学時間は9時~17時、見学の際は受付が必要となっています
広島市以外にも、広島県内で平和学習ができる場所として大和ミュージアム(呉市)や、入船山記念館(呉市)、ホロコースト記念館(福山市)などがあります。
いろんな施設があるので、自分が最も興味のあるところに訪れて、改めてこの夏は「平和」や「歴史」について学ぶ時間を作ってみてはいかがでしょうか。