Yahoo!ニュース

もうAmazonの買い物で失敗しない!? 粗悪品・悪質ストアを避ける小技3選

篠原修司ITジャーナリスト/炎上解説やデマ訂正が専門
(写真:ロイター/アフロ)

Amazonで高評価な商品を購入したのに、届いてみたら使いにくかったり、すぐ壊れたりしてお金をムダにした経験はないだろうか?

じつは、Amazonで販売されている商品のなかにはサクラレビューにより評価を高くしているものや、セール直前に値上げすることで安いように見せかけているものが存在する。

今回は、そんなAmazonでの買い物で損をしないために、粗悪品や悪質なストアを避ける3つの小技を紹介する。

1.サクラレビューによる偽の高評価じゃないかチェックしよう

Amazonの売れ筋ランキングで上位にある商品は基本的に高評価だが、なかには評価は高いけれど実際使ってみるとダメな商品が存在する。

そういった商品は、サクラレビューにより評価を底上げされている場合がある。

とくにスマホの充電器やケーブル、ガジェット系の商品に多く、過去には「AUKEY」や「RAVPOWER」といった中国系メーカーがレビューでの不正行為を理由にBAN(Amazonから追放)された事例もあるほどだ。

では、商品でサクラレビューが行われているのかどうやって見分ければ良いのか?

昔は「レビューの日本語がおかしい」、「大量の新規アカウントが★5をつけている」といった特徴があったが、最近は少額の謝礼と引き換えに日本人アカウントにサクラレビューを依頼している例も増え、一見すると見分けがつかない。

そんなときに使えるのが、サクラレビューかどうかをチェックしてくれるサービス「サクラチェッカー」だ。

サクラレビューかどうかを判定してくれるサービス「サクラチェッカー」。筆者キャプチャ
サクラレビューかどうかを判定してくれるサービス「サクラチェッカー」。筆者キャプチャ

使い方は簡単。「サクラチェッカー」に商品のURLを入力すると、その商品でサクラレビューが行われている確率(サクラ度)を表示してくれるのだ。

試しに、公式から購入すると1本あたり2,200円する「Apple純正のLightningケーブル」が3本セットで1,000円を切るという商品をチェックしてみたところ、サクラ度99%の判定となった。

「サクラチェッカー」によるサクラ度判定。筆者キャプチャ
「サクラチェッカー」によるサクラ度判定。筆者キャプチャ

このようにサクラ度が高い商品ほど、サクラレビューにより高評価に見せかけられている可能性が高い。損をしたくなければこういった商品は購入しない方が良いだろう。

サクラレビューのチェックサイトには、「レビュー探偵」というサービスもある。

同様のサクラレビュー判定サービス「レビュー探偵」。筆者キャプチャ。
同様のサクラレビュー判定サービス「レビュー探偵」。筆者キャプチャ。

こちらはブラウザに拡張機能をインストールしたり、Androidスマホならアプリを利用できたりする。

自分の使用環境に応じて、好みのサービスを利用すると良いだろう。

2.マーケットプレイスの商品を非表示にしよう

ただ、購入したい商品の評価をいちいちチェックするのは面倒だと感じる人も多いことだろう。

この手の面倒を避ける方法としては、Amazonのルールに違反して商品名の頭に「令和○年最新」とつけているものや、トップ画像に稲妻や水滴などのCG加工が掲載されているものを避ける手法が有効だ。

商品タイトルの先頭にブランド名やメーカー名がないのはAmazonのルール違反。筆者キャプチャ
商品タイトルの先頭にブランド名やメーカー名がないのはAmazonのルール違反。筆者キャプチャ

ただ、これも商品を見分ける手間が発生してしまう。そこでおすすめしたい方法が、マーケットプレイスの商品――つまりAmazon以外の第三者が販売している商品をそもそも表示させないようにすることだ。

欲しい商品を検索したあと、そのURLの末尾に「&emi=AN1VRQENFRJN5」という文字列を追加すると、Amazon.co.jpが販売している商品のみが表示されるようになる。

販売元がAmazonであればレビュー工作をする必要がないため、気になる商品のなかから欲しいものをじっくり探せるというわけだ。

ただし、この方法を使うとスマホの周辺機器で有名なメーカーのAnkerのほか、カバンや化粧品などのジャンルで多くのメーカーが非表示になってしまうことを忘れないようにして欲しい。

3.商品が不自然に値上げされていないかを調べよう

こうして購入する商品を決めたら、最後に商品の価格推移のチェックをおすすめしたい。

Amazonで販売されている商品の価格はよく変動するため、セール価格と表示されていてもより安い価格でそれ以前に販売されていることがある。

価格の推移は「Keepa」というサービスで調べることができ、PCならブラウザの拡張機能が、スマホはiOS、Androidともにアプリが用意されている。

価格の履歴を調べられるサービス「Keepa」。筆者キャプチャ
価格の履歴を調べられるサービス「Keepa」。筆者キャプチャ

この「Keepa」を使うと「欲しい」と思ったときにその商品の価格の推移を調べられ、「本当にその商品がいま安いのか?」を確認できる。

とくにタイムセール祭りの前に値上げしておき、セール時に値下げをして元の価格に戻す「なんちゃってセール」をしている商品は一目瞭然だ。

セール前に値上げしてタイムセールで安く見せかけている例。筆者キャプチャ
セール前に値上げしてタイムセールで安く見せかけている例。筆者キャプチャ

このほか購入を検討している商品を「Keepa」に登録しておくと、指定の値段以下に値下げされたときに通知してくれる機能もある。

これを利用すれば、セール価格よりも安い価格で購入することも可能になる。

セールの前に欲しい商品をチェックしておこう

これらの方法は、できればセール時ではなくその前にやっておくことをおすすめしたい。

セールの前に購入したい商品をピックアップしておき、セール時に安くなっていたらそれを買う。安くなっていない場合は「Keepa」に登録しておき、希望の金額を下回ったら購入する。

このようにすればセール時に慌てて商品を購入する必要もなくなるし、商品の相場も把握できるためAmazon以外のショップでより安い価格で購入できる機会があるかもしれない。

サクラチェッカー、マーケットプレイス商品の非表示、Keepa。この3つの方法をうまく利用して、損のない買い物をして欲しい。

【この記事は、Yahoo!ニュース個人編集部とオーサーが内容に関して共同で企画し、オーサーが執筆したものです】

ITジャーナリスト/炎上解説やデマ訂正が専門

1983年生まれ。福岡県在住。2007年よりフリーランスのライターとして活動中。インターネット(SNS)で起きる炎上の解説、デマのファクトチェック、スマホやガジェットの話題、生成AIが専門。最近はYouTubeでも活動しています。執筆や取材の依頼は digimaganet@gmail.com まで

篠原修司の最近の記事