10月16日にアップルが発表し、10月24日に発売予定の新製品「iPad Air 2」を1週間弱、試用している。

常に持ち歩いて使っているが、その感想としてまず主張しておきたいのが「薄いって素晴らしい」という一言だ。

iPad Air 2は前モデルとなるiPad Airの7.5ミリと比べて、1.4ミリ薄い6.1ミリとなっている。初代iPadに比べると半分ほどの薄さだ。

実際に持ち、携帯してみると、本当に薄くてビックリするほどだ。前モデルを持っているユーザーからすると、差はわずかであるが、それでも薄さを実感できるほどだ。

ただし、アップルの純正ケースに入れてしまうと、あまり違いが分からなくなり、その薄さが半減してしまう。薄さのメリットを味わいたいなら、ケースも薄さを重視したものを選ぶといいだろう。

重さに関しても、iPad Air 2は437グラムとなり、前モデルと比べて32グラムも軽くなった。

筆者の場合、iPadで新聞や本を読んだり、映画も視聴するのだが、32グラム軽くなっただけで、長時間、本体を持ち続けても疲れにくくなった。わずかな違いではあるが、この進化もユーザーにとってはありがたい限りだ。

iPad Air 2ではカメラ機能も進化している。従来モデルでは5メガピクセルであったが、今回からは8メガピクセルのカメラを採用。3264x2448の写真と1080pのHDビデオが撮影できるようになった。

実際に撮影してみると、確かに画質が向上しているように感じる。写真を撮影するのはiPhoneでも充分だが、やはりiPadで撮影する場合はすぐに大画面で確認でき、みんなで楽しめるというのが嬉しいところだ。

最近、世界では「セルフィー」として、自分撮りが流行っているが、iPad Air 2ならフロントカメラも進化し、従来モデルよりも明るく撮影できるので、セルフィーにも向いているといえるだろう。

また、iPad Air 2では2つのマイクを内蔵し、両方に周囲の雑音を抑えるためのノイズリダクションテクノロジー機能を備えており、動画撮影時にもクリアな音を録音することが可能になっている。

もうひとつ、便利に使っているのが指紋認証機能「Touch ID」だ。

iPhoneではiPhone 5sから導入されているが、iPad Air 2になって、ようやくiPadでも利用できるようになった。

Touch IDを使い始めると、人前でパスワードを入力してのロック解除が「いかに危険なことか」ということを実感させられる。iPhoneでは、できるかぎりTouch IDを利用しているが、iPadでもようやく対応してくれたことで、電車の中など人前でも気兼ねなくロックを解除できるようになったのは大きなメリットと言えそうだ。

もともと前モデルのiPad Airは完成度が高く申し分のないタブレットに仕上がっているが、iPad Air 2はさらに薄く軽くなり、満足度がさらに高まった感がある。

iPad Airよりも前のiPadを使っているユーザー、また、これからタブレットデビューしようと思っている人にとっては、iPad Air 2は最良の選択肢だと思う。