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1機3750万円の「水中攻撃ドローン」4機購入目指してウクライナ政府初のNFTアート販売

佐藤仁学術研究員・著述家
(UACatsDivision提供)

ウクライナ政府は黒海にあるロシア軍の艦隊からのミサイルに対抗する水中攻撃ドローンの開発のためのクラウドファンディングでの資金提供を世界中に呼びかけていた。

ドローンは空中からの監視・偵察や攻撃が多いが、水中で敵軍の艦船の監視や攻撃を行う水中ドローンも戦場では重要である。水中攻撃ドローンは標的の艦隊や艦船をめがけて突っ込んでいき爆破させる。

ウクライナ政府によると1機の水中攻撃ドローン開発につき25万ドル(約3750万円)かかる。空を飛ぶドローンは民生品の安価なドローンで偵察や監視、さらに爆弾をつけてロシア軍に投下して殺傷したり戦車を破壊したりすることもできる。空を飛ぶドローンに比べると、水中攻撃ドローンはかなり高価である。水中攻撃ドローンは敵軍の艦隊に攻撃して爆破すると基本的に再利用はできない。

そんななか、水中攻撃ドローンの開発の費用に充てるためにウクライナ政府として初のNFTアートの販売を行っている。目標として4機の水中攻撃ドローンを開発するために4000万フリヴニャを集めようとしている。「UACatsDivision」(ウクライナ軍のキャット部隊)という愛称の猫の絵柄は1万種類以上あり、ウクライナ軍の制服などを着ている。2023年2月23日に販売開始して1日で700万フリヴニャ集まった。

2022年11月にはゼレンスキー大統領はウクライナ軍は100機の水中攻撃ドローンが必要と伝えていた。ウクライナ軍は2022年9月と10月にも水中攻撃ドローンを使用していた。ゼレンスキー大統領は「ウクライナ軍は我々の海、平和な街をロシアの艦隊から発射されるミサイルから守らないといけない。世界中への穀物輸出にとっても重要です」とロシアとウクライナで多くの人に使用されているSNSテレグラムで語っていた。

▼ウクライナ政府初のNFTアート購入を呼びかける

▼世界初の水中攻撃ドローン開発のため資金提供を呼びかけるウクライナ政府

▼ウクライナ軍が開発しようとしている水中攻撃ドローン

学術研究員・著述家

グローバルガバナンスにおけるデジタルやメディアの果たす役割に関して研究。科学技術の発展とメディアの多様化によって世界は大きく進化してきました。それらが国際秩序をどう変化させたのか、また人間の行動と文化現象はどのように変容してきたのかを解明していきたいです。国際政治学(科学技術と戦争/平和・国家と人間の安全保障)歴史情報学(ホロコーストの記憶と表象のデジタル化)。修士(国際政治学)修士(社会デザイン学)。近著「情報通信アウトルック:ICTの浸透が変える未来」(NTT出版・共著)「情報通信アウトルック:ビッグデータが社会を変える」(同)「徹底研究!GAFA」(洋泉社・共著)など多数。

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