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環境と国際政治(1)

高橋和夫国際政治学者/先端技術安全保障研究所会長

 環境を巡る国際政治の核心は、環境を守るための費用を「誰が」、「いつ」、「どのような形で」負担するかである。環境を巡る国際政治は綺麗事(きれいごと)ではない。というのが、これまでに筆者が書いてきた環境と国際政治に関する議論の要旨である。しかし、新たに、この問題に関しての考えをまとめるにあたって、二つの問題を付け加えようと思う。それは、第一に環境の変化が生み出した新しい状況から「誰が」、「いつ」、「どのような形で」恩恵を受けるのか。その例として、環境の変化が生み出した国際政治の新しい舞台である北極圏を取り上げよう。そして第二に環境を守るための新しい技術の開発から「誰が」、「いつ」、「どのような形で」利益を得るのか。この二つが新たな重要な問題となってきた。これが21世紀に入って見えてきた新しい構図である。まず、旧来の議論を振り返り、次に新たな議論を紹介しよう。その前に、環境が国際政治に議論として浮上してきた経緯を振り返っておこう。

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国際政治学者/先端技術安全保障研究所会長

国際情勢をわかる言葉で、まず自分自身に語りたいと思っています。北九州で生まれ育ち、大阪とニューヨークで勉強し、クウェートでの滞在経験もあります。アメリカで中東を研究した日本人という三つの視点を大切にしています。映像メディアに深い不信感を抱きながらも、放送大学ではテレビで講義をするという矛盾した存在です。及ばないながらも努力を続け、その過程を読者の皆様と共有できればと希求しています。

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