Yahoo!ニュース

第47回社会人野球日本選手権大会の組み合わせが決まる

横尾弘一野球ジャーナリスト
攻守に安定感ある大阪ガスの大会3連覇はなるか。(写真提供/小学館グランドスラム)

 社会人野球の単独チーム(補強選手制度がないという意味で)による日本一を決める第47回社会人野球日本選手権大会の組み合わせ抽選会が10月4日に大阪市内で行なわれ、注目対戦カードが以下のように決まった。

 新型コロナウイルスの感染拡大で中止となった2020年を挟み、2019、昨年と史上2チーム目の大会連覇を成し遂げ、3連覇を狙う大阪ガスは東京ガスと対戦する。同業というだけでなく、東京ガスは周知の通り、昨年の都市対抗覇者で今年も準優勝の実力を誇る。大阪ガスは今夏の都市対抗一回戦でコールド負けを喫したが、エースの河野 佳が復調すれば十分に頂点を狙える。優勝候補同士の激突は注目だ。

 また、今夏の都市対抗で9年ぶり12回目の優勝を飾ったENEOSでは、2008年に日本一の原動力となり、ボストン・レッドソックスでワールド・チャンピオンも経験した田澤純一が9月に復帰。抽選日に20歳を迎えた度会隆輝を筆頭に、若手が並ぶ打線も充実しており、十分に“夏秋連覇”を狙える。一回戦の相手・四国銀行は、エースの菊池大樹を中心に、そんな野望を打ち砕いて勢いをつけたい。

 ベテランの佐竹功年を擁する投手陣に、破壊力満点の打線が自慢のトヨタ自動車は、昨年の一回戦と同じTDKと対戦する。TDKとは今夏の都市対抗準々決勝でも対戦しており、2試合ともトヨタ自動車がシャットアウト勝利を収めている。今回は、TDKの打線がトヨタ自動車の投手陣にどう挑むか目が離せない。

 ほかにも、一回戦は勝敗を予想できない好カードが多く、10月20日のプロ野球ドラフト会議で指名された選手たちのパフォーマンスも見逃せない。

 なお、大会は10月30日から京セラドーム大阪で行なわれる予定だが、オリックスが日本シリーズへ進出し、その日本シリーズ第2戦までが3日以上順延した場合、日程が変更される可能性がある。その際は、日本野球連盟オフィシャル・ウェブサイトでご確認いただきたい。

野球ジャーナリスト

1965年、東京生まれ。立教大学卒業後、出版社勤務を経て、99年よりフリーランスに。社会人野球情報誌『グランドスラム』で日本代表や国際大会の取材を続けるほか、数多くの野球関連媒体での執筆活動および媒体の発行に携わる。“野球とともに生きる”がモットー。著書に、『落合戦記』『四番、ピッチャー、背番号1』『都市対抗野球に明日はあるか』『第1回選択希望選手』(すべてダイヤモンド社刊)など。

横尾弘一の最近の記事