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またしてもスプレー缶事故 スプレー缶を捨てるときは「穴を開ける」「穴を開けてはダメ」正解は?

矢野きくの家事アドバイザー/節約アドバイザー/防災士/食育指導士
(筆者撮影)家庭にあるスプレー缶

2023年1月16日、東京・六本木のマンションで火災が発生し、男性3名が怪我をしました。怪我をしたのは同マンションに入る不動産会社の従業員で、スプレー缶のガス抜きをしていたところに爆発したということです。

2018年にも北海道・札幌市のマンションでスプレー缶120本を室内でガス抜きをし、給湯器をつけたところで爆発。52名が負傷するという事故があったのも記憶に新しいところです。

「スプレー缶はそのまま捨ててはいけない」という認識があり、ガス抜きをしてからゴミの収集日に出している人も多いと思いますが、実際のところ、私たちの生活の中で出たスプレー缶の処理はどうするのが良いのでしょうか。

環境省は「穴を開けないのが望ましい」 しかし現状は

環境省としては、スプレー缶は穴を開けずにゴミ収集に出すのが望ましいとし、自治体にも通知をしています。しかし、穴を開けずにゴミ収集に出されたスプレー缶によるゴミ収集車での事故もあるので、現状としては、穴を開けるか、そのまま出すかは自治体によって違います

そのため正解は、自分の暮らしている自治体がどのような方針なのか確認する必要があります。今は多くの自治体がホームページにゴミの処理について情報を公開していますし、年度のはじめにゴミの処理についての冊子を配っているところもあります。

自分が住んでいる自治体では、スプレー缶は穴を開けるか、そのまま出すか、必ず確認をして、それに従い処理するようにしましょう。

スプレー缶に穴を開ける場合の注意

自治体の指示が「スプレー缶には穴を開けてから捨てる」という場合、今回の事故のようにならないためにもいくつかの注意が必要です。

・屋外でスプレー缶の中を出しきる

まずはスプレー缶の中を出しきるとき、必ず屋外で作業をします。その際も火気が近くにないことを確認してください。

(筆者撮影)スプレー缶の中を出すときは屋外で
(筆者撮影)スプレー缶の中を出すときは屋外で

最近の多くのスプレー缶には中を出しきるように専用のキャップがついています。キャップがついている場合は、それを利用して中を出しきるようにしましょう。やり方は、スプレー缶に表示されています。

(筆者撮影)スプレー缶の中を出すためのキャップ
(筆者撮影)スプレー缶の中を出すためのキャップ

・スプレー缶に穴を開けるときは専用グッズで

スプレー缶自体が大変硬いものなので、なかなか穴が開かず手が滑って怪我をするということにもなりかねません。

穴を開ける必要がある場合は、専用のグッズを使うと便利です。100円ショップでもスプレー缶穴あけグッズが販売されています。

(筆者撮影)100円ショップで売っているスプレー缶穴あけグッズ
(筆者撮影)100円ショップで売っているスプレー缶穴あけグッズ

自治体の指示に従い、正しい処理をして事故がないようにしましょう。

家事アドバイザー/節約アドバイザー/防災士/食育指導士

家事の効率化、家庭でできるSDGsを中心に、テレビ、講演、コラム連載などで活動。働く人向けの時短家事術、シニア層への家事改革などをアドバイス。「防災士」の資格を持ち家庭での備え、「食育指導士」の資格も持ち、食品ロス削減をテーマにした講演も定評がある。100円ショップや業務用スーパーでのお得な買い物術の紹介や、便利グッズの開発にも携わる。【テレビ出演】NHKごごナマ(準レギュラー)・日本テレビミヤネ屋・TBSテレビはなまるマーケット・フジテレビ笑っていいとも他。【連載実績】HONDA・東芝・イオン等企業のオウンドメディアや、日経新聞・時事通信 他。【著書】シンプルライフの節約リスト(講談社)他。

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