【Yahoo!ニュース 個人】5月の月間MVAとMVCが決定

(写真:アフロ)

■Yahoo!ニュース 個人、5月の「月間MVA(Most Valuable Article)」と「月間MVC(Most Valuable Comment)」が決定しました

社会の課題を伝えている・議論を喚起している・読者の心に響く……などの観点で選出している「月間MVA」。記事のアクセス数ではなく、目指す世界観「発見と言論が社会の課題を解決する」「文化の発展に寄与する」を体現している記事を、編集部を中心とした運営スタッフがアナログで選出しています。あわせて、すぐれたオーサーコメント「月間MVC」も選出しました。厳選5本の記事と1本のオーサーコメントを、筆者の受賞コメントとあわせてご紹介します。

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5月のMVA

「ドラゴンクエスト」大ヒット連発なぜ? 30年前の伝説の熱狂(河村鳴紘)

筆者による受賞コメント:「ドラクエ」の人気が定番化するに伴い、多くのサイトでは、思い出のみでお手軽に記事を作る傾向にあります。そうした傾向とは違うアプローチをしたいと考えておりました。まず何よりもゲームを詳しくない人にも基礎知識がつき、楽しく読めるように心掛けたつもりです。賞に選んでいただけたことを感謝するとともに、今後も読んだ人に何かしらの利点がもたらせる記事を配信できるよう、力を尽くすつもりです。(河村鳴紘

選出理由:国民的ゲーム「ドラゴンクエスト」シリーズが根強い人気を誇る理由や歴史を解説した記事です。ゲームソフトを購入する為に店頭に行列ができたという伝説や超一流の豪華クリエーター陣について、今までになかったクリア優先のゲームのコンセプトなど様々なトピックに触れることで、「ドラゴンクエスト」シリーズのプレイ経験の有無にかかわらず、楽しめる内容に仕上げています。

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【新型コロナ】休業要請で経営逼迫。家賃8割補助を求める陳情書を提出したクライミングジムの実情(津金壱郎)

筆者による受賞コメント:さまざまな業種が苦しんだ緊急事態宣言下の休業要請。クライミングジム業界もまた、大きな痛手を負いました。休業要請明けのクライミング界には、各地でクラウドファンディングや支援Tシャツなどによるジム支援の輪が広がっています。ただ、新型コロナウイルスは終息しておらず、ジムユーザーの好意はそう何度も期待できるものではありません。これから訪れる正念場にジム経営者たちはどう判断し、どう行動するのか。今後もつぶさに記事にしていきたいと思います。(津金壱郎

選出理由:新型コロナウイルス対策の緊急事態宣言と休業要請の最中、老舗のジムが閉店を決断するなど、クライミング界は窮地に立たされています。宣言が解除され、苦しさや不安を抱えながらも営業を続けるジムオーナーの生の声や、日本クライミングジム連盟がスポーツ庁へ陳情書を提出したその裏に隠れた狙い。コロナ禍にあって、クライミング文化を守るために模索を続ける業界の今を、地道な取材を元に描きました。

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「巨人ファンが『六甲おろし』で涙する」。「おはパソ」道上洋三氏が語る「今こそ届くラジオの声」(中西正男)

筆者による受賞コメント:自分も週2本ラジオに出演させてもらっている立場として、コロナ禍だからこそ届くラジオの声ということを痛感していました。何とか、そんな感覚を記事にできないかと考えていたところ、ABCラジオの看板番組「おはようパーソナリティ 道上洋三です」の道上さんを取材するお話をいただき、まさに有難い流れが結実しました。それだけでも、望外の喜びでしたが、それを評価していただき、さらにうれしい限りです。どこまでも、ただただ、皆さまに感謝申し上げます。(中西正男

選出理由:ABCラジオ番組「おはようパーソナリティ 道上洋三です」を43年近く務める道上洋三さんのインタビュー記事です。新型コロナウイルス感染拡大により、自宅からの放送に向き合う道上さんの姿を丁寧に描きました。ラジオというメディアが期せずして見直されたコロナ禍において、リスナーに「声」を届ける意味を深く知ることができる筆者ならではの記事です。

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悪名高き「グアンタナモ収容所」 元収容者が“コロナ禍”の世界にそれでも希望を見出す理由(舟越美夏)

筆者による受賞コメント:「対テロ」の名の下で何が行われているかは見えにくく、私たちは時に無関心です。世界最強の国が暴走した時、何が起きるのか。それにより理不尽に人生を奪われ苦しんでいる人々が世界各地にいること。米国の戦争を支援する日本も間接的に加担していること。そうしたことの一端を伝えられればとの思いで記事を書きました。焦点を当てたモハメドゥ・ウルド・スラヒが、米軍の悪名高きグアンタナモ収容所の14年を生き抜いたことには圧倒されますが、彼が他者を思いやる心を失わなかった点にも私は深い感銘を受けます。「他者」には、彼を監禁し拷問する役を担わされた米兵も含まれるのです。違法で異常な世界、グアンタナモ収容所での日々は、監視役の米兵にとっても心理的に深い傷を負う経験なのだと、彼は知っていたのです。今回は触れませんでしたが、モハメドゥは、自分の看守だった白人の米国人と厚い友情を築き、それは今も続いています。人種や宗教で社会が分断された現在、二人の友情に希望を見出しているのは私だけではないはずです。現在、ハリウッドで制作進行中のモハメドゥについての映画が日本でも公開され、多くの人に観られるよう願っています。激励の賞をありがとうございました。(舟越美夏

選出理由:米国が同時多発テロ後に設置したテロ容疑者収容所のひとつ「グアンタナモ収容所」。そこに、最重要犯と誤認されて14年間収容されたモーリタニア出身のモハメドゥ氏を取り上げた記事です。2016年の解放後も日本など各国からビザ発行を拒否され、理不尽な状況に置かれ続けるモハメドゥ氏が、それでもコロナ禍の世界に希望を見出す理由がつづられています。読む人を引き込む文章でコンパクトに書き上げられ、本人の力強い言葉が読者を前向きにもさせてくれる一本です。

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民事再生法を申請したレナウン、30年間のリストラの歴史と、4つのタラレバを考える(松下久美)

筆者による受賞コメント:今年初の上場企業(しかも一部上場)の倒産が、我がファッションアパレル業界のかつての雄ということで、「記録(ジャーナル)しなければ」という思いと、「元々経営破綻寸前だったことを伝え、『コロナ倒産』が独り歩きして必要以上の不安が広がらないようにしなければ」との危機感から、当夜に急ぎ執筆しました。華やかな歴史や転機、構造的な課題を網羅するのは難しく。直感的に選んだ斬り口でしたが、評価いただき、今後の指針を得られました。ありがとうございます。(松下久美

選出理由:5月15日に民事再生法を申請したレナウンの歴史を紐解き、倒産に至った経緯を解説した記事です。ヒットCMを連発し花形企業へ発展していく流れや、現在のような結果に至る幾たびの経営危機の要因など、レナウンの興亡がまとまっています。もしあの時こうしていれば、という「タラレバ」を追うことで単なる倒産ニュースとは一線を画す、深みのある記事になっています。

5月のMVC

『安倍政権、逆風さらに 黒川氏問題、辞任に発展』の記事へのオーサーコメント(前田恒彦)

筆者による受賞コメント:「不正確な情報や、過剰に扇動的な表現、誤解を招く情報を届けることのないよう、真摯に取り組みます」。これはYahoo! JAPANが示しているメディアステートメントの一節です。浅学非才の私ですが、改めて今回の受賞を戒めとし、今後もこうした姿勢に留意しつつ、ユーザーの課題解決に役立つ発信に努めてまいりたいと思っております。ありがとうございました。(前田恒彦

選出理由: 「賭けマージャン」問題で黒川氏が辞任する意向を固めたという記事に対して、今後の展開を考察しています。実際に記事の翌日には森法相が進退伺を提出したことが明らかになり、元特捜部主任検事の洞察力の鋭さを感じ取れる情報密度の高いオーサーコメントです。