【Yahoo!ニュース 個人】6月の月間MVAとMVCが決定

(写真:アフロ)

■Yahoo!ニュース 個人、6月の「月間MVA(Most Valuable Article)」と「月間MVC(Most Valuable Comment)」が決定しました

社会の課題を伝えている・議論を喚起している・読者の心に響く……などの観点で選出している「月間MVA」。記事のアクセス数ではなく、目指す世界観「発見と言論が社会の課題を解決する」を体現している記事を、編集部を中心とした運営スタッフがアナログで選出しています。あわせて、すぐれたオーサーコメント「月間MVC」も選出しました。厳選5本の記事と1本のオーサーコメント、筆者の受賞コメントをあわせて紹介します。

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6月の月間MVA

内村・白井に続くのは誰だ? 第71回全日本種目別選手権の注目選手~前野風哉(鹿屋体育大学3年)(椎名桂子)

筆者による受賞コメント:体操競技の全日本クラスの試合を見て、いつも感じていたのが、日本代表には届かなかった選手達のレベルの高さだった。おそらく日本以外の国にいたなら、文句なしに代表選手になれるだろう選手が、日本にはたくさんいる。それでも、ほとんどの選手達が五輪や世界選手権の舞台には届かないまま終わる。その凄さとせつなさ。リオ五輪での団体金メダル獲得によって、体操競技の報道は飛躍的に増えてはいるが、あまりにも一部の選手達に偏っている。「あと一歩」のところにいる素晴らしい選手達のことを少しでも多くの人に知ってもらいたいという願いをこの記事にこめた。そんな思いで書いた記事が賞をいただいたということを大変嬉しく思います。ありがとうございました。

椎名桂子

選出理由:男子体操では内村・白井両選手の報道があふれる中、「96年組5番目の男」の前野風哉選手にスポットをあて、日頃のトレーニング内容や競技への向き合い方、不安などを丁寧に掘り下げました。2020年東京五輪に向けて、熾烈な争いを繰り広げる体操界の現状が伝わってくる、渾身の記事です。

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JR福知山線脱線事故の上告棄却に見る 検察官上訴制度の問題点と求められる制度改革(前田恒彦)

筆者による受賞コメント:福島第一原発事故の刑事裁判で検察官役を務める指定弁護士の対応も注目されます。同様に検察審査会の議決を経て元幹部らが強制起訴されたものの、証拠が乏しいばかりか、過失の有無を問うという実に難しいケースだからです。ただ、指定弁護士の一人に聞くと、もし無罪判決が下ったら、やはり控訴せざるを得ないだろう、とのことでした。こちらも世論の強い後押しを受け、なかなか「引き返す勇気」を持てないまま、これから長い裁判が続くことでしょう。

前田恒彦

選出理由:JR福知山線脱線事故の公判の経過を丁寧に振り返り、検察官上訴制度の問題点をあぶり出します。「刑事司法手続では『引き返す勇気』を持つことも重要であり、そうした運用こそが当たり前だ、という流れを作ったらどうだろうか」と、高い専門性を元にしたオピニオンでまとめています。

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小林麻央さん逝去に がん専門医が思うこと(中山祐次郎)

筆者による受賞コメント:記事公開後、実に多くのご意見を頂いた。中には「綺麗事を言うな」「昔のがん患者についての描写が酷すぎる」といったものも含まれていた。私がこれを書いた目的はひとえに「がん患者さんとその家族・友人のショックを和らげる」こと。目的は多少は果たしたように思うが、一方で辛辣な意見もまた正鵠を射ていた。発信とはいつも誰かを傷つけること。それを胸に刻み、しかし私は発信し続ける。

中山祐次郎

選出理由:一般に誤解されがちながん患者の闘病の様子を丁寧に解説し、またがん患者や家族に向けてメッセージを送りました。フリーアナウンサーの小林麻央さんが亡くなり多くの報道が飛び交うなか、大腸がん外科医として多くの患者・家族と向き合ってきた筆者が、「書くべきことがある」と投稿した1本です。

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意外と知らない「かき氷」3つの真実とは?(山路力也)

筆者による受賞コメント:「最近のかき氷って高いよねぇ」「なぜかき氷が1,000円もするの」こういう言葉を耳にするたびに、かき氷好きの私は胸を痛めておりました。昔のかき氷と今のかき氷は違うんです。一杯のかき氷に全力を注ぐ職人がいるんです。そんなことを皆さんに知って欲しくて書きました。僕の文章を読んで下さった皆さんが、少しでもかき氷の世界に興味を持って頂けたのなら、何よりも幸せなことです。ありがとうございました。

山路力也

選出理由:ふわふわで口の中で溶けるかき氷を作るにはマイナス10℃以上まで温度を上げた氷を使うことや、旬のものしか使わないポリシーを持つ専門店ではイチゴのかき氷が夏場にないこと等々、トレンド情報誌などではあまり見られない独自の視点でかき氷の奥深さを伝える1本です。ニュース個人編集部のスタッフも記事を読んで思わずかき氷アイスを買って帰りました。

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甲子園でもタイブレーク導入へ!(森本栄浩)

筆者による受賞コメント:死力を尽くした熱戦にファンは感動し、100年を超える高校野球の歴史を彩ってきました。その多くが、延長戦であったことは明らかです。甲子園大会で導入が検討されている「タイブレーク」は、延長死闘を皆無にします。つまり、甲子園から「感動」という要素を喪失させてしまうのです。今回の受賞を機に、この「大失策」導入を阻止しようとの思いを新たにした次第です。今回は、ありがとうございました。

森本栄浩

選出理由:高校野球での「タイブレーク」導入について、メリットを考えながらも、高校野球の特性やこれまで作りあげてきた野球文化と日本文化、ファンの声など総合的にふまえ、警鐘を鳴らした1本。1986年からMBSで実況を担当され、高校野球を愛を持って観つづけてきた筆者だからこその記事です。

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6月の月間MVC

『大学1~2年生に内定も ユニリーバが採用制度見直し』の記事へのオーサーコメント(常見陽平)

筆者による受賞コメント:「働く」関連の記事がよくヤフトピに載る今日このごろです。ただ、企業が斬新な取り組みを行うのは、実は人材獲得の課題が切実になっていることの現れです。あるいは、働き方がニュースになりやすいがゆえに、PR目的で取り組んでいる事例さえあります。時代は「採用氷河期」です。「働き方」関連のニュース目新しさだけでなく、なぜその施策を行うのか、真の意図は何かを読み解かなくてはなりません。今後も、読み解き方のヒントを提示し続けたいと思います。

常見陽平

選出理由:大学1年~2年生でも内定を出す企業が現れたという記事に対し、学生への配慮だけでなく、シビアな人材獲得競争が行われていると的確に解説。今の時代は”採用氷河期”と結びました。読者に別の見方を教えてくれる、筆者ならではのコメントです。