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子供若者をしっかり就職させる方法:キャリア教育の心理学

碓井真史社会心理学者/博士(心理学)/新潟青陵大学大学院 教授/SC
昨年3月に開催された都内での合同企業説明会の様子(写真:Rodrigo Reyes Marin/アフロ)

2020年春に卒業予定の大学3年生らの就職・採用活動が明日3月1日、解禁されます。

■就活、キャリア教育:一人で生きていく子供若者のために

どんなにやさしいちちははも

おまえたちとは一緒にいけない

どこかへ やがては かえるのだから

池井 昌樹 (著)『手から手へ』(集英社)
池井 昌樹 (著)『手から手へ』(集英社)

池井 昌樹 (著)『手から手へ』(集英社)より

子供のことを心から愛し、面倒を見ていても、会社の仕事を代わりにやってあげるわけにはいきません。子供の老後の面倒まで見ることはできません。幼かった子供たちも成長し、しっかり働いて、自立してもらわなければなりません。それが、親の役割です。

学生時代は、人生の中でも最も楽しい時間の一つかもしれませんが、

人生を振り返って学生時代が一番良かったでは困ります。

「最善のものはなおこの先に」です。

「(学生)時代が一番幸せだった、一番楽しかった、と心底から感じるなら、私はこの学校の教育が失敗だったと言わなければなりません。最上のものは過去にあるのではなく、将来にあります。旅路の最後まで希望と理想を持ち続けて、進んでいく者でありますように」(イザベラ・ブラックモーア)。

昔は、「子供がグレたらどうしよう」と親は不安がったものですが、最近は「子供が引きこもりになったらどうしよう」と不安がる親がたくさんいます。働くことは、お金の問題に加えて、人生の喜びにつながる問題です。

フロイトは、こう言っています。

「健康な人とは、働くことと愛することができる人です」。

就職活動は、いよいよ最終の学校を卒業する時になって考えれば良いわけではありません。親としては、子供の頃からの教育が必要です。現在の教育現場では、小学校からのキャリア教育が行われています。小中学校の図書室には、たくさんの「なるには」本が並んでいます。しかし、これは学校教育だけでできるものではありません。

では私たちは、どうすれば子供若者にしっかりと仕事についてもらうことができるでしょうか。

■キャリア教育とは

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社会心理学者/博士(心理学)/新潟青陵大学大学院 教授/SC

1959年東京墨田区下町生まれ。幼稚園中退。日本大学大学院文学研究科博士後期課程修了。博士(心理学)。精神科救急受付等を経て、新潟青陵大学大学院臨床心理学研究科教授。新潟市スクールカウンセラー。好物はもんじゃ。専門は社会心理学。テレビ出演:「視点論点」「あさイチ」「めざまし8」「サンデーモーニング」「ミヤネ屋」「NEWS ZERO」「ホンマでっか!?TV」「チコちゃんに叱られる!」など。著書:『あなたが死んだら私は悲しい:心理学者からのいのちのメッセージ』『誰でもいいから殺したかった:追い詰められた青少年の心理』『ふつうの家庭から生まれる犯罪者』等。監修:『よくわかる人間関係の心理学』等。

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