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12球団+大阪近鉄の「13球団から白星」は3人。和田毅は福岡ソフトバンク以外の12球団から白星

宇根夏樹ベースボール・ライター
和田毅 AUGUST 23, 2008(写真:築田純/アフロスポーツ)

 1月11日、埼玉西武ライオンズは、こう発表した。「このたび、山川 穂高選手が国内フリーエージェント権を行使して福岡ソフトバンクホークスに移籍したことに伴い、フリーエージェント規約に定める選手補償として、甲斐野 央投手を獲得することになりましたので、お知らせいたします。」

 その前に、日刊スポーツは、「【西武】山川穂高の人的補償に和田毅指名へ 近日中に発表 ソフトバンクの顔が衝撃の移籍」と報じていた。

 この補償制度についての賛否――個人的には、ドラフト指名権の追加あるいは譲渡にすればいいのではないかと思っている――はさておき、和田毅が埼玉西武に移籍し、福岡ソフトバンク・ホークスを相手に投げて白星を挙げれば、現12球団のすべてから勝利となっていた。

 それに加え、和田は、一軍1年目と2年目の2003年と2004年に、大阪近鉄バファローズからも白星を挙げている。ちなみに、2014~15年にシカゴ・カブスで挙げた5勝は、いずれも違う相手だ。

 現12球団と大阪近鉄、この13球団のすべてから白星は、工藤公康杉内俊哉寺原隼人の3人しか記録していない。それぞれの13球団目は、工藤が読売ジャイアンツ(2007年7月24日/通算218勝目)、杉内が広島東洋カープ(2012年7月27日/通算113勝目)、寺原は東北楽天ゴールデンイーグルス(2014年4月16日/通算60勝目)だった。

 今後、和田が移籍しない限り、この人数が増えることはない。大阪近鉄は、2004年がラスト・シーズンだ。石川雅規(東京ヤクルト・スワローズ)は、2002年からヤクルト/東京ヤクルトで投げ、11球団から白星を挙げているが、そのなかに大阪近鉄は含まれていない。そもそも、大阪近鉄に対しては、一度も投げていない。交流戦が始まったのは、2005年だ。

 なお、和田は、福岡ダイエー/福岡ソフトバンクで158勝を挙げている。これは、球団3位。221勝の皆川睦男/睦雄と187勝の杉浦忠に次ぐ。

 石川の185勝も、球団3位に位置する。こちらのトップ2は、353勝の金田正一と191勝の松岡弘だ。

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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