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「広島東洋が2位」と「横浜DeNAが2位」の全パターン。「広島東洋が2位で読売が3位」は1パターン

宇根夏樹ベースボール・ライター
MAZDA Zoom-Zoom スタジアム広島(写真:イメージマート)

 広島東洋カープのクライマックス・シリーズ(CS)進出は、すでに確定している。

 ここまでの140試合は、73勝63敗4分、勝率.537だ。現時点では、リーグ優勝の阪神タイガースに次ぎ、2位に位置する。

 レギュラーシーズンの残りは3試合。そのすべてに敗れると、広島東洋は、73勝66敗4分、勝率.525となる。

 4位の読売ジャイアンツは、残る4試合に全勝しても、72勝69敗2分、勝率.511だ。5位の東京ヤクルト・スワローズと6位の中日ドラゴンズは、負け越しが決まっている。

 ただ、広島東洋が2位と3位のどちらになるのかは、まだ決まっていない。3位の横浜DeNAベイスターズに追い抜かれる可能性も、皆無ではない。

 なお、横浜DeNAと読売の順位が入れ替わるのは、ここから、横浜DeNAが0勝4敗で読売が4勝0敗の場合だけだ。横浜DeNAが0勝3敗1分で読売が4勝0敗だと、シーズン勝率はどちらも.511となるが、横浜DeNAの.5107…に対し、読売は.5106…なので、順位は変動しない。

 ここから、広島東洋と横浜DeNAがそれぞれ記録する、白星(W)と黒星(L)と引き分け(T)により、2位となるチームは、以下のとおり。

筆者作成
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 広島東洋は、3試合中2試合に勝つと、横浜DeNAが4勝0敗でも、2位が確定する。1勝0敗2分、0勝0敗3分、1勝1敗1分も、同様だ。

 それ以外も、広島東洋が2位となるパターンは、圧倒的に多い。広島東洋が1勝2敗で横浜DeNAが3勝0敗1分、広島東洋が0勝2敗1分で横浜DeNAが2勝0敗2分、広島東洋が0勝3敗で横浜DeNAが2勝1敗1分の3パターンは、両チームのシーズン全体の勝敗がまったく同じになるものの、広島東洋は、横浜DeNAに14勝10敗1分と勝ち越している。

 CSのファースト・ステージは、2位のチームのホームで行われる。今シーズン、広島東洋は、ホームで勝率.642を記録している。この勝率は、パ・リーグを含めても、阪神の.662に次いで高い。一方、アウェーの勝率.435は、セ・リーグ4位だ。ホームとアウェーの勝率の差は、両リーグのどのチームよりも大きい。

 もっとも、横浜DeNAは、アウェーで弱くはない。ホームの勝率.552がセ・リーグ4位であるのに対し、アウェーの勝率.493は、阪神の.591に次ぐセ・リーグ2位だ。パ・リーグにも、アウェーの勝率が横浜DeNAを上回るチームは、.657のオリックス・バファローズしかない。

 広島東洋は、ホームでもアウェーでも、横浜DeNAに勝ち越している。だが、どちらも7勝5敗――ホームでは他に引き分けが1試合――なので、五分に近い。

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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