3試合に出場しただけで「強打の捕手」がDFAとされる。ルーキーの「覚醒」が判断材料となった!?
5月25日、ニューヨーク・メッツは、トマス・ニドを故障者リストから復帰させ、ゲリー・サンチェスをDFAとした。
彼らは、どちらも捕手だ。ニドは、ドライアイにより、5月10日から――7日に遡って――故障者リストに入っていた。
サンチェスは、先月1日にサンフランシスコ・ジャイアンツとマイナーリーグ契約を交わし、昇格できないまま、今月2日に退団。その1週間後、こちらもマイナーリーグ契約でメッツに入団し、19日に昇格した。
ここまでは、3試合に出場して7打席に立ち、シングル・ヒットと犠牲フライが1本ずつ。3三振を喫している。ニューヨーク・ヤンキース時代の2017年と2019年に30本塁打以上のパワーは発揮していないものの、打てないと判断するには、サンプル数が少なすぎる。
離脱前のニドは、打率.118(51打数6安打)と出塁率.148、長打は0本だった。昨シーズンまでの通算も、打率.220(691打数152安打)と出塁率.257、13本塁打に過ぎない。
2人の年齢は、ほぼ同じ。サンチェスは30歳、ニドは29歳だ。
ただ、21歳のルーキー、フランシスコ・アルバレスは、3・4月の打率.194(36打数7安打)と出塁率.216、1本塁打から一転し、今月(1日~24日)は打率.294(51打数15安打)と出塁率.379、5本塁打を記録している。
トップ・プロスペクトと目されていたアルバレスが打ち始めたことで、メッツは、アルバレスとサンチェスの捕手2人よりも、アルバレスとニドのほうがいい、と判断したのかもしれない。
5月25日の試合で、アルバレスは、シングル・ヒットと二塁打を打った。9回裏は、アルバレスに代わってニドがマスクをかぶった。
また、開幕直後に左のふくらはぎを痛めたオマー・ナルバイエズも、今月末か来月初旬には戻ってくることができそうだ。5月25日に、A+でリハビリ出場をスタートさせた。
開幕当初の捕手2人は、ナルバイエズとニドだった。今後、メッツは、ナルバイエズの復帰に際し、マイナーリーグ・オプションが残っているアルバレスと残っていないニド、どちらを外すのかを選択しなければならないが、サンチェスがいなくても、捕手が足りないという問題は生じない。