Yahoo!ニュース

試合は終わっていないのに、先発マウンドに上がった投手はAAA降格となる

宇根夏樹ベースボール・ライター
ジョーイ・ルケイシー(ニューヨーク・メッツ)May 13, 2023(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 5月13日の先発マウンドに上がったジョーイ・ルケイシー(ニューヨーク・メッツ)は、その試合が終わる前に、AAA降格となった。この時点で、ルケイシーに代わるリリーフ投手は、まだ登板していなかった。

 ルケイシーは、1回裏に1点を取られたものの、2回裏は無失点で切り抜けた。だが、この日は雨に見舞われ、試合は、3回表、1死二、三塁の場面で中断した。続きは、翌日、ダブルヘッダーの1試合目として行われることになった。

 試合が再開される前に、ルケイシーは降格となり、3回裏のマウンドには、2番手としてスティーブン・ナゴーシックが上がった。ルケイシーの降格は、交代よりも先だったということになる。

 なお、5月14日にメッツが行った降格と昇格は、いずれもリリーフ投手ながら、少しややこしかった。まず、ルケイシーが降格し、入れ替わりにデニス・サンタナが昇格した。そして、2試合目の前に、サンタナはDFAとなり、ブルックス・レイリーが故障者リストから復帰した。さらに、これらの動きとは別に、ダブルヘッダーの日に1枠増える、ロースター27人目の選手として、ザック・マッケンハーンが昇格している。

 サンタナは、1試合目の4番手として登板。レイリーとマッケンハーンは、それぞれ、2試合目の2番手と4番手として投げた。

 今シーズン、ルケイシーは、AAAの先発3登板で防御率2.30、メジャーリーグの先発5登板で防御率4.43を記録している。再昇格がいつになるのかは、不透明だ。現在、メッツのローテーションには、ジャスティン・バーランダーマックス・シャーザー千賀滉大デビッド・ピーターソンタイラー・メギルの5人が並ぶ。さらに、右肘を痛め、先月中旬から離脱しているカルロス・カラスコも、復帰は近い。リハビリ登板として、5月9日と14日にAAで投げている。

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

宇根夏樹の最近の記事