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大谷翔平の「6登板連続10奪三振以上」は歴代9位タイ。トップ10は大物ばかり

宇根夏樹ベースボール・ライター
大谷翔平(ロサンゼルス・エンジェルス)Jul 28, 2022(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 6月22日以降、大谷翔平(ロサンゼルス・エンジェルス)は、6登板とも10三振以上を奪っている。このストリークは、歴代9位タイに位置する。

 大谷を含め、二桁奪三振を6登板以上続けた投手は、以下のとおりだ。

筆者作成
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 ランディ・ジョンソンが5度、ペドロ・マルティネスが3度、ノーラン・ライアンクリス・セール(現ボストン・レッドソックス)は2度ずつなので、大谷は10人目(延べ18人目)ということになる。

 ペドロは、3度中2度が同じシーズンだ。レッドソックス時代の1999年に、7試合連続10奪三振以上(4月15日~5月18日)と8試合連続10奪三振以上(8月19日~9月27日)を記録した。ランディは、5年連続。1998年から2002年まで、どのシーズンも二桁奪三振を6登板以上続けた。

 また、大谷の前に記録した9人のうち、3分の2の6人は、サイ・ヤング賞を手にしている(ストリークの年とは限らない)。他の3人、ライアンとセール、ゲリット・コール(現ニューヨーク・ヤンキース)も、サイ・ヤング賞の投票で2位に位置したことがある。

 選手生活を終えている3人、ライアン、ペドロ、ランディは、いずれも殿堂入りしている。ここまでの実績からすると、ジャスティン・バーランダー(現ヒューストン・アストロズ)、クレイトン・カーショウ(ロサンゼルス・ドジャース)、マックス・シャーザー(現ニューヨーク・メッツ)の3人も、殿堂に迎えられるだろう。

 なお、ここ6登板の大谷は、4勝2敗だ。このストリーク中に負け越した投手はいないが、1997年に6登板連続10奪三振以上のペドロは2勝2敗(モントリオール・エクスポズは3勝3敗)、2015年に8登板連続10奪三振以上のセールは3勝3敗(シカゴ・ホワイトソックスは4勝4敗)だった。

 ストリーク中に無敗は2人。2002年に6登板連続10奪三振以上のランディは5勝0敗(アリゾナ・ダイヤモンドバックスは6勝0敗)、2019年に9登板連続10奪三振以上のコールは7勝0敗(アストロズは9勝0敗)だ。

 大谷の奪三振については、こちらでも書いた。

「大谷翔平の奪三振率13.14は両リーグで最も高く、このままいけばシーズン奪三振率の歴代トップ5入りも」

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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