契約から2週間経たずに、ベテラン投手が解雇される。その理由は「謎」
3月7日、ワシントン・ナショナルズは、ジェレミー・ジェフレスを解雇した。ナショナルズとジェフレスがマイナーリーグ契約を交わしたのは、2月26日だ。そこから2週間経っていない。契約の合意が報じられた日から数えても、約3週間に過ぎない。ジェフレスはスプリング・トレーニングに参加していたが、エキシビション・ゲームに登板することなく、ナショナルズを退団した。
ジェフレスは、33歳のベテラン・リリーバーだ。2018年はミルウォーキー・ブルワーズで73試合に登板し、76.2イニングで防御率1.29を記録。オールスター・ゲームにも選ばれた。翌年は不調に陥ったものの、1年85万ドルでシカゴ・カブスに入団した2020年は、22登板の23.1イニングで防御率1.54。スタットキャストのデータによると、球速は下降しているものの、過去3年のスプリッターは、被打率が.188→.400→.152、空振り率は27.3%→17.8%→30.0%と推移している。
1月半ば、MLB.comのマーク・フェインサンドは、ジェフレスについて「少なくとも10球団が、何らかのレベルで興味を持っている」とツイートしていた。そこまで多くなくとも、ここから、ジェフレスをブルペンに加えたいと考える球団があっても、不思議ではない。
ただ、ナショナルズのマイク・リゾーGMの声明には「個人的な理由により、彼は解雇された」とあるだけ。一方、ジェフレスはツイッターで、解雇の理由が真実ではないと示唆しているが、その理由が何なのかは明らかにしていない。ナショナルズがジェフレスを解雇した理由がわからないと、他球団としても手を出しにくいだろう。
なお、今回の解雇に関連しているかどうかはわからないが、ジェフレスはメジャーデビューする前に、薬物検査に3度引っかかっている。いずれもマリファナだ。1度目は警告、2度目は出場停止50試合、3度目は出場停止100試合を科された。次に陽性反応となれば、追放処分を受ける。また、2016年の夏には、飲酒運転で逮捕されている。