人前で話すのが苦手―緊張して動悸がひどくなり顔が赤くなるのが苦痛

ミーティングイメージ プレゼン(写真:アフロ)

<相談ケース>

Aさん(30歳)は企業の総務に勤務しています。会社の人間関係に問題はなく、必要な業務に関して1対1で連絡したり上司に報告したりする時はなにも心配はありません。ただ全体会議で発言する場合や大勢の前で報告しなければならない時には心拍数が上がって息苦しくなり、緊張で顔は紅潮し手が震えるので困っているといいます。これまでは全体会議で発言するようなことはほとんどなかったのですが、次第に役職が上がり意見を求められたり発表しなければならないことも増えて、Aさんは会議がある日は前の晩から気持ちが落ち込み寝つきが悪くなるといいます。最近は会議のある日は会社に行きたくないと思うまでになり悩んでいます。

<解決へのヒント>

人前で話そうと思うと緊張する、という悩みを持つ方はとても多いですね。そうした相談を受けることがしばしばです。ただ「人前」と一言で言っても、友人の集まりや家族の集まりで話す時に緊張する方はまずいません。日常的に一緒にいて知っている人の前では安心して話せるわけです。よく知っている人は自分のことを理解してくれているから、話し方や話す内容で多少のミスがあっても特に大きな問題にはならないとわかっているから安心できるのでしょう。そのためうまく話す必要がない、普段と同じという状況なので緊張せずリラックスして話せるわけです。

  • その環境に慣れている(それが日常だ)
  • よく知っている
  • リラックスできる

この3条件がそろうと緊張感が緩和される、ということをまず認識してください。

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心療内科医として、また産業医として、日々さまざまな相談を受けています。「ノーと言えない」「自信が持てない」「人と比べて落ち込む」「自分らしさがわからない」「嫌な上司がいる」「部下との関わり方が難しい」…寄せられた相談を1問ずつ解説して、気持ちよく生きるヒントをお伝えします。また仕事と家庭の両立、若さを失う不安など、女性男性に共通する悩みのほか日本社会特有の男性の悩み、女性の悩みも解説します。

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東京慈恵会医科大学卒業。同大講師を経て、1986年東京で日本初の女性クリニックを開設。2007年厚生労働省健康大使(~2017年)。2008-2010年、ハーバード大学大学院ヘルスコミュニケーション研究室客員研究員。2013年より日本医科大学医学教育センター特任教授。2018年昭和女子大学特命教授。復興庁心の健康サポート事業統括責任者(~2014年)。被災地調査論文で2016年日本ストレス学会賞受賞。日本生活習慣病予防協会理事。日本ポジティブサイコロジー医学会理事。医学生時代父親の病気のため歌手活動で生活費を捻出しテレビドラマの主題歌など歌う。医師となり中止していたジャズライブを近年再開。

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