■「親と同居している男性」は家事スキルがない?

女優の本田翼さんが、MCを務めるテレビ番組で嫌いな男性のタイプを告白したことが話題になっています。本田さんは、3月17日放送の『中居大輔と本田翼と夜な夜なラブ子さん』(TBS系)で「生活を1人でできる人がいい。お母さんにやってもらってた人じゃない人がいい。(中略)一人暮らしとかすると最初『こんな所も掃除しなきゃいけないんだ』とか気付くじゃないですか。(中略)それを知らずに生きてるヤツは無理です」と発言したことが報道されています。

「お母さんにやってもらってた人」を意訳すると、「実家暮らしで、上げ膳据え膳で料理や掃除を母親任せの男性」のことを指していて、結果として、年齢にそぐわない幼稚さや、家事スキルの低さを指摘しています。実際、結婚相談所でも「親と同居している男性」をNG条件に挙げる婚活女性は少なくありません。

ただ、「親と同居」だけで決めつけるのは時期尚早かもしれません。

まずはその理由を聞いてみましょう。バブル以降は住宅価格が高騰しているにもかかわらず、給料は30年以上上がっていません。結果的に、給料に対して家賃が高くなっているということです。

実家が都心部にあれば、わざわざ一人暮らしをして浪費しなくても、そのぶん貯金したほうがいいと考える方もいます。同じ理由で、地方や郊外の大きな家にお住まいであれば、あえてマンションを借りなくてもいい人もいるでしょう。ほかにも、介護や家業の手伝いなど家族のサポートをするために実家にとどまる人だっていらっしゃいます。

また、親と住んでいても二世帯住宅のようにスペースが分かれていることもありますし、引退した両親と勤め人の息子では生活時間が異なるため、実家暮らしの恩恵を受けずに暮らす人もいらっしゃるでしょう。逆に言えば、一人暮らしをしていても、掃除は外注してハウスキーパーに任せる人、外食やコンビニ三昧の人、ゴミ屋敷に住んでいる人もいます。つまりは人によりけりであり、条件だけでは測れないと言わざるを得ません。

会う前から条件だけで決めつけるのは視野が狭い証拠。まずは会ってみて、なぜ同居なのか? 食事は作っているのか? 作ってもらうことが多かったとしても食器を下げたり洗い物をしたりとどのくらいの手伝いをしているのか? 結婚したらどうするつもりなのか? ということを質問し、掘り下げてみることをおすすめしています。

■婚活男性の家事は、スキルよりも協力度が重要?

一方で、働く女性にとっては、夫となる人の家事協力度が自身の負担に直結するというのも理解できます。夫がやらない分はすべて妻がやるのが当然、という風潮があるのも事実だからです。

最近は年収1500~2000万円の高収入女性が「専業主夫が欲しい」といって結婚相談所にいらっしゃる例もあります。また、平均的な年収の男性は、プロフィールで得意な料理名を挙げ、料理スキルをアピールする例もお見受けするようになりました。

男女問わず、一定の自立は大事ですが、現時点でのスキルよりも協力する姿勢も重視したいところ。

ある35歳の研究職の男性は、寮に一人で住んではいたけれど、料理はまったく作ったことがなかったのですが、32歳で同等の年収がある相手女性から「自分も働いているので家事分担をしてほしい」と主張された結果、「研究職でビーカーを洗い、白衣を洗濯してきたので、食器洗いや洗濯はできます」とアピールし、見事ご成婚された例もありました。

また、婚活現場では、交際中にぜひいっしょに台所に立ってみることを勧めています。それでお互いの料理スキルや、料理へのこだわりや価値観を体感していただくのです。そのうえで「お互いができることをやろう」「土日は2人で作ろう」「平日はそれぞれで作るか、先に帰った方が担当しよう」ということを具体的に話していただくことを勧めています。

料理スキル0の年上男性に交際期間中に料理を教え、ご成婚につながった例もありました。女性は39歳・医療事務、男性は45歳・会社員のカップルで、男性は料理がまったくダメで「ゆで卵も作ったことがない」という話から、リモートデートをしながら「そのお鍋にお湯を沸かしてみて」「皮をむくときは水を流しながらすると綺麗にむけるよ」などと遠隔操作して、たまごのサンドイッチを完成させたのだとか。その男性は自分でもできた! と喜び、女性の優しい先生ぶりに母性を感じ、結婚生活がイメージできた、と語っていました。

■夫婦だからこそ、最初から完璧でなくてもいい

結婚生活は50年、60年続く可能性もありますから、最初から何もかも完璧でなくても十分リカバリーできるはず。

また、最近は洗濯乾燥機やロボット掃除機、食器洗浄乾燥機なども一般的になってきています。食事も本来はUberEatsなどのデリバリーサービスを含めたアウトソーシングが可能なのですが、日本文化では、どうしても結婚生活=健康的な手料理が深く結びついているのが現実。「男子厨房に入るべからず」の時代が長かったことも考慮し、夫婦間で協力していくのが落としどころではないでしょうか。

まとめると、まずは親と同居している理由や目的を聞き出し、実際の家事スキルについて確認すること。そして、現時点で家事スキルが高くなくても、結婚したら家事分担すると考えている男性であれば、数か月で身に着けられる可能性もあります。まさに懐の深さや器の大きさの見せ所とも言えるでしょう。