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モテる「いい感じ」の人になる秘訣は日常生活にあります~お見合いおじさん活動月報(12)~

大宮冬洋フリーライター
イラスト:つぼいひろき

 自分も楽しくて他人の役にも立てる趣味がほしいと思ったのです。恋バナと会食が大好きな僕が見つけたのが、お見合いおじさん活動:略称おみおじ。自分の周囲にいる独身男女に声をかけて引き合わせる活動です。

 僕は友人でもあるイラストレーターのつぼい氏と組んで、2014年の春からおみおじを楽しんでいます(今までの活動レポートはこちらこちら)。僕の人脈をオネット(大宮ネットワーク)、つぼいさんの人脈はツヴォイと称して、男女それぞれ4人の会員に良さそうな独身者を紹介しているのです。

 僕たちのおみおじによって結婚した人は今のところ1人のみ。でも、いまだ独身の会員からも感謝されていますよ。友人知人のお墨付きの独身異性と出会えることって、年齢を重ねるごとに少なくなっていくからです。おみおじで恋愛感度を向上させ、別の場所で見つけた相手と結ばれた「卒業生」は過去3人います。「私は婚活に向いていないことがわかった」と去って行った人は5人もいますが、それもまた有意義な自己発見ですよね。

 結婚願望がある独身男女に優しくお節介する! 愛すべき隣人の婚活を結婚相談所やネットだけに任せておかない! 全国に広まってほしい「おみおじ」の実例をリポートします。

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「こんにちは」と言われたら「こんにちは」と返してますか

 まめな人はモテると言いますよね。自意識過剰な僕は、若い頃に大きな勘違いをしていました。まめに連絡をすると自分が相手に対して弱い立場に置かれて、軽んじられてしまうと思っていたんです。

 確かに、明らかに相手が引いているのにしつこくメールやLINEを送ると、「暑苦しい」「怖い」と嫌われかねません。親しくなる余地はないと察したら、さっさと撤退する勇気も必要ですよね。

 でも、連絡をもらう立場になって考えてみましょう。友だちになれるぐらいに親しみを感じる場合は、すぐに返信をくれたり、食事の後はちょっとしたお礼メールをくれたりすると嬉しいものです。軽んじるどころか、友だちとしての重要度が上がっていきます。密かに恋人候補にしちゃうかもしれません。

 人は誰しも承認欲求を持っています。「あなたのことを考えています」「私にとって大事な人です」「また会いたいです」「元気でいてください」というメッセージを受けることが必要なのです。あからさまな言葉ではなくてもいい。「こんにちは」「ありがとう」「お気をつけて」という挨拶を交わすとき、僕たちは相手と承認をし合っているのだと思います。

 僕は結婚しているのですが、アモーレの国に住んでいるわけではないので、妻とは「愛してる」なんて言葉を交わしたことはおそらく一度もありません。ただし、帰宅したときは必ず「ただいま」「お帰り」と言い合います。

 相手が仕事やテレビなどに集中していて「お帰り」がないと、けっこう寂しい気持ちになりますよね。一度だけ妻に指摘されて、それからは大きな声で「お帰り」と言って、できれば玄関まで迎えに行くようになりました。妻にも同じことをしてもらうとすごくホッとします。

 

まめで礼儀正しい人は良き結婚相手を見つけやすい

 婚活も基本は同じだと思います。結婚相談所を経営している友人知人と会っていると、「まめで礼儀正しい人は良い相手を見つけられることが多い」という話をよく聞きます。ポイントは、狙い目の異性だけではなく、結婚相談所の担当者などに対しても「まめで礼儀正しく」接することです。「お金を払っているんだから気遣うのはあっちの役割」なんていう傲慢な態度は必ずどこか別の場所でも露見します。

 相対的に立場が弱い人、腰を低くせざるを得ない役回りの人に対して、ちゃんと人間同士として接すること。それができれば、本当の意味で感じのいい人になり、婚活もうまくいきやすいと思います。僕たちお見合いおじさん/おばさんだって人の子ですからね。「感じの悪い人」にはできるだけ近寄りたくありません。「感じのいい人」はできるだけ「感じのいい人」と引き合わせてあげたくなります。

 トーク上手になれなくてもいいのです。大事なのは、「こんにちは」と言われたら「こんにちは」と返すこと。何かをしてもらったと思ったら「ありがとうございます」と伝えること。忙しくてデートの約束ができないのであれば、相手に状況を説明し、忙しさを抜けたら自分から誘うこと。

 まめで礼儀正しくなるのは簡単です。日常生活で練習し、習慣化すればいいのですから。年末は忘年会や買い物などに出かける機会が多いですよね。駅やデパートのインフォメーションコーナーで道案内をしてもらったら、笑顔で「ありがとうございます」とお礼を伝えるところから始めたいと思います。

フリーライター

僕は1976年生まれ。40代です。燦然と輝く「中年の星」にはなれなくても、年齢を重ねてずる賢くなっただけの「中年の屑」と化すことは避けたいな。自分も周囲も一緒にキラリと光り、人に喜んでもらえる生き方を模索するべきですよね。世間という広大な夜空を彩る「中年の星屑たち」になるためのニュースコラムを発信します。著書は『人は死ぬまで結婚できる』(講談社+α新書)など。連載「晩婚さんいらっしゃい!」により東洋経済オンラインアワード2019「ロングランヒット賞」を受賞。コラムやイベント情報が読める無料メルマガ配信ご希望の方は僕のホームページをご覧ください。(「ポスト中年の主張」から2017年3月に改題)

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