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ANAは国内線全路線片道7000円、週末から月末にかけてANA・JALなどでセール運賃が続々発売開始

鳥海高太朗航空・旅行アナリスト 帝京大学非常勤講師
ANAは国内全路線で片道7000円のセール運賃を発売する(羽田空港にて筆者撮影)

 今週はブラックフライデーウィークで、様々なセールが行われるなか、国内線でもブラックフライデーに関係するセールと関係しないセールがあるが、今週末から月末にかけてかなりお得な運賃が続々と発売開始となる。

ANA、1月5日~2月28日搭乗分で国内線全路線片道7000円

 その中で久しぶりに大盤振る舞いのキャンペーン運賃を発売するのがANA(全日本空輸)である。ANAでは、12月1日に創立70周年を迎えるにあたり、記念企画として、2023年1月5日(木)~2月28日(火)を対象に、国内線全路線を対象に片道7000円で販売する「ANA SUPER VALUEセール」を販売する。

発売開始は11月29日(火)午前0時、3日間のみの限定販売。割引率の最大は91%

 発売開始は11月29日(火)の午前0時(28日月曜日の深夜)で、12月1日(木)の23時59分までの3日間のみの販売となる。

 販売座席数に制限があることから争奪戦が予想される。今回は1月5日~2月28日までと約2ヶ月弱の長期間で片道7000円が設定されることになるが、全路線で片道7000円で購入できるのは大盤振る舞いキャンペーンであることは間違いなく、日程が合って、セール運賃で購入できればかなりお得になる。羽田~宮古線、羽田~石垣線では普通運賃(FLEX運賃)から最大91%割引となる。

往復で約1万5000円、複数回利用することも可能

 今回、国内線全路線が対象であることから、羽田から那覇、宮古島、石垣島への沖縄路線、また北海道、九州、四国、本州と全国へお得に旅が可能であり、片道7000円は破格と言える。羽田空港など一部空港(新千歳、仙台、成田、羽田、静岡、中部、伊丹、関西、北九州、福岡、那覇)では別途「旅客施設使用料」が徴収される(羽田空港では370円)ことから実際の支払額は片道7500円前後になることから、基本的には往復1万5000円程度で、ANA国内線の路線で往復できる計算となる。地方から東京へ遊びに来る際にも活用できる。

 約2ヶ月弱の期間があることから、この期間に複数回、旅行好きの人にとっては毎週、飛行機を使って、今回のセール運賃を使って国内旅行に出かける旅行者も出ることが予想される。ANAマイレージクラブへのマイル積算率は50%となるが、マイルを貯めることも可能。発売開始が11月29日午前0時の発売前に旅行の計画を立て、片道7000円のセール運賃で購入できるかトライすることになるが、かなりの人気が想定されることから、取れなかった際の代替案も含めて事前に検討しておくのもありだろう。

 またANAではハワイ線で11月20日~2023年2月28日搭乗分を対象に燃油サーチャージ込みで往復9万5000円(空港税などの諸経費は別途必要)のセール運賃を同じく11月29日(火)午前0時~12月1日(木)の23時59分までの3日間限定で発売する。

沖縄・名護市のリゾートホテル「ブセナテラス」からの景色。温暖な沖縄への冬の旅行でセール運賃を使って出かけることができる(今年9月、筆者撮影)
沖縄・名護市のリゾートホテル「ブセナテラス」からの景色。温暖な沖縄への冬の旅行でセール運賃を使って出かけることができる(今年9月、筆者撮影)

JALもブラックフライデーに合わせたセール運賃を発売。年内の旅行でも使える

 JAL(日本航空)も12月16日(金)~2023年1月31日(火)搭乗分を対象とした「国内航空券タイムセール」を11月25日(金)の0時から(24日の深夜24時)発売開始となる。主な区間の最安値は、羽田~伊丹線で片道7000円、羽田~新千歳線で片道8000円、羽田~福岡線で片道8500円、羽田~那覇線で片道8500円となっている(「旅客施設使用料」は含まず)。

 冬休みや年末年始期間の一部便が対象となっており、JALホームページ内でタイムセールの対象路線と運賃の早見表が掲載されている。JALマイレージバンクへのマイル積算率は75%となる。

 設定期間は12月16日~1月31日と約1ヶ月半となるが、年内に国内旅行をしたい旅行者には特にお得に国内旅行を楽しめるほか、12月20日宿泊分までは全国旅行支援で宿泊代金がお得になる(40%割引+平日3000円・休日1000円の地域クーポン)ので旅行のチャンスでもある。(今回のセール運賃は、宿泊は含まれないことから全国旅行支援の対象外)

11月18日(金)の朝の羽田空港第1ターミナルのJALチェックインカウンター。金曜日の朝にも関わらず、保安検査場前には長い行列ができていた(筆者撮影)
11月18日(金)の朝の羽田空港第1ターミナルのJALチェックインカウンター。金曜日の朝にも関わらず、保安検査場前には長い行列ができていた(筆者撮影)

スカイマークは沖縄の宮古島(下地島空港)への路線でセール運賃

 更にスカイマークでも、宮古島から伊良部大橋で結ばれている下地島空港を発着する路線(羽田~下地島、神戸~下地島、那覇~下地島)で11月22日より「宮古島癒し旅キャンペーン」の第2弾が既に発売開始となっており、12月1日(木)~22日(木)搭乗分を対象に羽田・神戸~下地島線で片道7000円、那覇~下地島線で片道3000円(「旅客施設使用料」は含まず)で発売している。

 既に満席になっている便も多いが、空席がある便もあり、空席があれば搭乗日4日前までスカイマークのホームページから購入可能となっている。宮古島へ旅行を計画している人にお得な運賃である。

スカイマークでは人気アニメ「ポケモン」の特別塗装機「ピカチュウジェット」を沖縄路線を中心に投入している(2021年3月27日、スカイマーク提供)
スカイマークでは人気アニメ「ポケモン」の特別塗装機「ピカチュウジェット」を沖縄路線を中心に投入している(2021年3月27日、スカイマーク提供)

高級ホテルのラウンジのような待合室が評判のみやこ下地島空港(2021年3月27日、筆者撮影)
高級ホテルのラウンジのような待合室が評判のみやこ下地島空港(2021年3月27日、筆者撮影)

年明けに全国旅行支援が再設定されれば、よりお得に旅行できる

 このような形で今週末から今月末までにかけてANAやJALでは大型セールが発売開始になるほか、スカイマーク、AIRDO、ソラシドエアでも片道1万円以下のキャンペーン運賃が設定されているなど、セール情報をしっかりチェックすることでお得に国内旅行をすることが可能である。全国旅行支援は12月20日宿泊分までが対象となっており、冬休み・年末年始期間は実施されない方向。

 だが、年末年始・冬休み後の1月以降に再度実施される可能性も十分にあることも追い風になりそうだ。航空券はセール運賃で購入し、宿泊料金を全国旅行支援でというのがお得な旅行スタイルになる。キャンペーンの詳細は各航空会社のホームページより確認できる。

航空・旅行アナリスト 帝京大学非常勤講師

航空会社のマーケティング戦略を主研究に、LCC(格安航空会社)のビジネスモデルの研究や各航空会社の最新動向の取材を続け、経済誌やトレンド雑誌などでの執筆に加え、テレビ・ラジオなどでニュース解説を行う。2016年12月に飛行機ニュースサイト「ひこ旅」を立ち上げた。近著「コロナ後のエアライン」を2021年4月12日に発売。その他に「天草エアラインの奇跡」(集英社)、「エアラインの攻防」(宝島社)などの著書がある。

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