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迷走していたTwitterのDM、新グループメッセージで便利になるか

松村太郎ジャーナリスト/iU 専任教員
Twitterが新たに導入するグループメッセージ機能は普及するか?

Twitterが強力なビデオ編集機能とともに導入を発表したのが、新しいプライベート&グループメッセージング。これまでフォロー関係に基づいたダイレクトメールを扱ってきたが、新たな機能は20人までのメッセージングに対応します。

Messaging on Twitter | About

今後数ヶ月で導入されるというこのグループメッセージ機能は、Twitterユーザーにとって、他のメッセージングサービスよりも優れていると思われます。当たり前のことじゃないか、と思われるかもしれませんが、今まではそれが当たり前ではなかったからです。

Twitterのアプリの中でこれらの機能を使う際、普段使い慣れた写真・ビデオ編集機能が利用でき、同時にTwitterカードで画像やリンクなどのサマリーがメッセージングの中で見られるようになります。Instagramはリンクに無関心だし、FacebookもTwitterカードほど「コンテンツ」にフォーカスしたサマリーではありません。

情報が飛び交うより実用的でスピード感があるグループメッセージングが可能になるのではないか、と思います。

迷走してきたTwitterのメッセージングの決定版となるか?

image: Twitter
image: Twitter

Snapchat、What’s App、Facebookメッセンジャー、そしてLINEといったメッセージング専業アプリの成長と発展、巨大なユーザーの獲得。これらを横目に、パブリッシングプラットホームとしてのTwitterとこれに付随するメッセージサービスをどうするか。

Twitterのダイレクトメッセージは、度重なるルール変更や機能の削除、追加を繰り返してきました。フォローされているユーザーにメッセージを送れる仕組みを排除したり、これを復活させたり。リンクの共有機能を落としたり、写真共有を出来るようにしたり。

そして今回、1:1のダイレクトメールは誰とでも可能となり、加えて20人までのグループメッセージングに対応しました。文字、絵文字、リンク、写真、ビデオ、あるいはタイムラインを流れるTwitter投稿を共有することができます。

例えば、ニュース編集チームは、この機能をとても便利に利用するのではないか、と思います。あるいは、日本の若いTwitterユーザーにも受け入れられそう。なにしろ、呼吸のようなTwitterへの参加と、友人とのコミュニケーションが同時にできるワケですから。

考えすぎかもしれませんが、20人という上限は、誰が入っているか、入っていないか、というメンバー選択の問題が出てきそうですね。

もう1点、お気に入りのクライアントアプリはこのグループメッセージ機能をサポートするかどうか。Echofonさん、ぜひお願いします。

ジャーナリスト/iU 専任教員

1980年東京生まれ。モバイル・ソーシャルを中心とした新しいメディアとライフスタイル・ワークスタイルの関係をテーマに取材・執筆を行う他、企業のアドバイザリーや企画を手がける。2020年よりiU 情報経営イノベーション専門職大学で、デザイン思考、ビジネスフレームワーク、ケーススタディ、クリエイティブの教鞭を執る。

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