来る衆議院総選挙は、任期満了選挙になるとの報道が出始めている。

衆院選、10月17日投開票が軸 任期満了選挙が現実味(産経新聞)

菅義偉首相が、任期満了までに衆議院を解散せず、任期満了選挙としたならば、9月21日から10月20日までの間に、衆議院総選挙が行われることとなるという。

衆議院の解散は、政府見解に基づくと、国会閉会中でも可能とされている。しかし、日本国憲法下で閉会中に衆議院を解散した例はない。そして、衆議院が解散されると、衆議院議員はその時点で失職する。

他方、任期満了による衆議院総選挙は、過去に1度だけ、1976年に行われたことがある。

当時の三木武夫首相は、同年12月9日の任期満了を見越して衆議院の解散を図った。しかし、自民党内の反対に遭ったのと、同年11月10日に開催される昭和天皇即位50年式典に衆議院議員が現職で出席したい思惑があって、11月4日まで臨時国会が開会していたが、開会中に解散はできなかった。

そして、臨時国会閉会後に、衆議院総選挙を11月15日公示、12月5日投票とすることを閣議決定して、内閣の助言と承認により天皇の国事行為として、衆院選が公示され、実施された。日本国憲法第7条と、公職選挙法第31条第2項の「国会開会中又は国会閉会の日から二十三日以内にかかる場合においては、その総選挙は、国会閉会の日から二十四日以後三十日以内に行う」との規定に基づくものだった。

今年は、6月16日に通常国会が閉会しているから、既に国会閉会から23日を過ぎており、任期満了選挙となれば、公職選挙法第31条第1項の「衆議院議員の任期満了に因る総選挙は、議員の任期が終る日の前三十日以内に行う」との規定に基づいて、9月21日から10月20日までの間に、衆院選が行われることとなるとみられる。

前例を踏まえると、任期満了選挙は、国会開会中に宣しなくてよい。選挙の公示日と投票日を閣議決定すればよい。だから、衆議院総選挙前に、臨時国会を開かなくてよい。

となると、自民党総裁選での政策論議でも話題になり始めている大規模な経済対策や、追加のコロナ対策を盛り込むことを想定した2021年度補正予算は、