1月28日、2020年度第3次補正予算が参議院で可決、成立した。第3次補正予算では、国債を22.4兆円追加増発することとした。これにより、2020年度に国の一般会計で新発する国債は合計して112.6兆円となった。記録破りの過去最高の発行額である。

2020年度は、2020年6月に成立した第2次補正予算まででは、国債新規発行額は90.2兆円だった。それに、2021年1月に成立した第3次補正予算で国債を22.4兆円追加発行したのだから、2020年6月より2021年1月の方が、政府債務残高は増えたことになる。

内閣府が1月21日に発表した「中長期の経済財政に関する試算」(以下、中長期試算)によると、2020年度末の公債等残高(見込額)は1159.8兆円となった。これには、前掲の第3次補正予算も反映されている。2020年7月に発表された同試算では2020年度末の公債等残高は1146.5兆円だったから、国・地方の公債等残高は、7月以降の国債増発などが反映されている。

ところが、中長期試算において、この国・地方の公債等残高をGDP(国内総生産)で除した2020年度末の公債等残高対GDP比は、2021年1月試算では216.3%と、2020年7月試算での216.4%より低下した。

公債等残高が増えたのに公債等残高対GDP比が低下したということは、公債等残高が増えた以上に名目GDPが増えなければ起こりえない。中長期試算において、2020年度の名目GDP成長率をみると、2020年7月試算ではマイナス4.1%だったが、2021年1月試算ではマイナス4.2%と下方修正されている。

なのに、2020年度末の公債等残高対GDP比は、2020年7月試算よりも低下したのだ。それはなぜか。

結論からいえば、