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カーリングミックスダブルス世界選手権が開幕、松村千秋と谷田康真が史上初のメダル獲得を狙う

竹田聡一郎スポーツライター
公式練習でアイスとストーンのチェックをする松村と谷田 (著者撮影)

 カーリングのミックスダブルス世界選手権が、22日に韓国・江陵の江陵カーリングセンターで開幕した。

 日本代表として出場するのは、2月に稚内で行われた日本選手権の勝者である松村千秋(中部電力)と谷田康真(北海道クボタ)のペアだ。

「いい準備ができたと思う。協力してくれた人に本当に感謝しています」と谷田は日本選手権以降のトレーニングについて触れているが、3月は軽井沢で、4月は常呂でそれぞれ合宿を張った。特に常呂には日本選手権準優勝の小穴桃里と青木豪が参加し、3試合の練習試合をこなすなど実戦さながらのトレーニングを積んだ。

 4月19日に小笠原歩コーチ、石田和輝トレーナーらと韓国入りし、21日には公式練習でアイスの状態やストーンのクセなどをチェック。「少しクセはあるけれど、よく曲がるいいアイスです」と谷田、「(世界選手権)特有の曲がり方とか重さとかは去年を思い出しますね」と松村がそれぞれ語ったが、松村の言う「去年」とはスイス・ジュネーブで開催された世界選手権のことだ。6勝3敗という成績でも惜しくもクオリファイ(プレーオフ進出)は果たせずに敗退したが、谷田は「強豪国と対等に戦えたのは自信になりました」と振り返り手応えを得た。それが今季、ほぼミックスダブルスに専念しての活動を二人に決意させ、ツアーでの優勝や日本選手権の連覇に繋がった形だ。

 日本は22日の初戦で昨年の銅メダルチームであるドイツ代表と対戦する。「スタートから強いチームとの対戦が続きますが、1戦ずつ集中して戦ってゆく」とは公式練習を終えた谷田の言葉だ。ドイツとの対戦シートであるAシートでのみ、中央にガードストーンを置いた状態で松村がセンターへのドローへ“試投”を入念に繰り返す姿が見られた。

「割と(曲がりが)見やすくて、ちょっと(投げるパスが)外に出たら重いとか、分かりやすい。滑りもだいたい把握できました。(ドイツは)初めてやるチームなので楽しみです。そういう強いところと当たれるのはありがたい」(松村)

「今は早く試合をしたい気持ちです。練習と本番ではまたアイスも違うと思うので、試合の中で感覚を掴みたい」

 抱負をそう口にした谷田だが、アイスリーディングこそこの1年でヨーロッパ、北米、アジア、すべてのアイスで戦ってきたこのペアの大きな武器だ。最初の2日間はドイツ、アメリカ、スウェーデンという強豪との試合が続くが、アイスの状態を早い段階で読めれば主導権を握ることができるだろう。センターガード裏に強い石を作りながら、精度で勝ることがこのペアなら十分に可能だ。

 続く24日はイングランド、25日はオーストリアとノルウェー、26日はトルコ、27日はスペインとスイスという、1試合と2試合が交互に入れ替わる日程だ。「スケジュールが2パターンなのでやりやすいですね」と連戦にも不安はないと谷田。10チームによる一次リーグでは3チームがクオリファイするが、7勝2敗あたりがボーダーラインになるだろう。「去年、悔しい思いをしたので落としていい試合なんかひとつもない」(谷田)と一戦必勝の構えだ。

 試合は一部、NHK-BSでライブ中継の予定だ。日本のミックスダブルスの最高位は2018年と19年に藤澤五月(ロコ・ソラーレ)と山口剛史(SC軽井沢クラブ)が残した5位だ。史上初のベスト4、そしてメダル獲得へ。大きな挑戦がはじまる。

スポーツライター

1979年神奈川県出身。2004年にフリーランスのライターとなりサッカーを中心にスポーツ全般の取材と執筆を重ね、著書には『BBB ビーサン!! 15万円ぽっちワールドフットボール観戦旅』『日々是蹴球』(講談社)がある。 カーリングは2010年バンクーバー五輪に挑む「チーム青森」をきっかけに、歴代の日本代表チームを追い、取材歴も10年を超えた。

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