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カーリングミックスダブルス日本選手権に平昌五輪メダリスト参加か。ペアリング候補速報

竹田聡一郎スポーツライター
17年の世界選手権より。多くのエンドで石がハウスに貯まる(著者撮影)

 2月26日、カーリング男女代表、男子のSC軽井沢クラブ、女子のロコ・ソラーレ北見ご一行は江陵から北に20kmほどにある襄陽国際空港から帰国する。多くのファンの出迎えに逢うだろう。「感動をありがとう」という定型句はあまり使いたくないが、本当にそんな感じだ。胸を張って帰ってきて欲しい。

 おそらくここ数日はテレビ出演や取材などに奔走すると思われる。各種報道で「カーリングをスポーツとしてしっかり根付かせる」(本橋麻里)、「カーリングを日本国内にもっと広めたい」(両角友佑)と両主将がコメントしていたが、フィーバーをブームで終わらせず、普及につなげたいところだ。

 その後はそれぞれ地元に帰ってゆっくり身体を休めーーと書きたいところだが、数選手は中2週間ほどで、3月14-18日にみちぎんドリームスタジアム(青森市)で開催される「第11回全農日本ミックスダブルスカーリング選手権大会」に出場する。

 このミックスダブルス、平昌五輪から正式種目として採用され、王国カナダのケイトリン・ローズとジョン・モリスのペアが初代金メダリストとなった。日本は出場できなかったこの種目、JCA(日本カーリング協会)として普及と強化を進めたい思惑がある。

 前回大会から強化委員会の推薦指定枠を設け4人制のトップ選手を3ペア、エントリーさせたが、今回は日本列島を熱くさせたオリンピアンの3ペアが派遣されるようだ。

 両角友佑ー吉田夕梨花、山口剛史ー藤沢五月、清水徹郎ー吉田知那美だ。

 詳しいルールはJCAのHPがもっとも分かりやすいが、男女両選手が様々なシチュエーションで石を投げるため、4人制とは違った場面を観られることは間違いない。藤沢や両角のスイープ、吉田夕のテイクショット、山口のハウス内の立ち振る舞いなど、観戦ポイントは多い。

 また、センターあるいはコーナーにガードが置かれた状態からエンドが始まるので、必然的に石は貯まりやすくなり、ゲーム性が高い。彼らがどんなパフォーマンスをするのか注目だ。

 優勝ペアは4月にスウェーデン・エステルスンドで開催される世界選手権に出場することになるが、SC軽井沢クラブもロコ・ソラーレ北見もグランドスラム参戦の可能性がある。そちらは平田洸介と本橋麻里、両フィフスが出場するのか、そのあたりのチームマネジメントの動きもありそうだ。

 まだ正式な発表はJCAからはないが、観戦はおそらく無料。有料だとしても1000円前後だろう。オリンピアンの凱旋試合をぜひライブで多くの人に楽しんでもらいたい。

スポーツライター

1979年神奈川県出身。2004年にフリーランスのライターとなりサッカーを中心にスポーツ全般の取材と執筆を重ね、著書には『BBB ビーサン!! 15万円ぽっちワールドフットボール観戦旅』『日々是蹴球』(講談社)がある。 カーリングは2010年バンクーバー五輪に挑む「チーム青森」をきっかけに、歴代の日本代表チームを追い、取材歴も10年を超えた。

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