Yahoo!ニュース

真夏の氷を制するものは五輪を制す!? カーリング、オリンピックイヤー開幕

竹田聡一郎スポーツライター
昨年は男女共にカナダのチームが頂点に立った。日本勢初の優勝が期待される。

 オリンピックシーズンとなる今季、2017/18シーズンが開幕した。明日からは札幌、どうぎんカーリングスタジアムでどうぎんクラシック2017が始まる。

 15年から始まったこの北海道銀行の冠カップ戦は、国内チームのみならず海外の有力チームも招待している。シーズン序盤の国際カップ戦としてWCT(ワールドカーリングツアー)のHPでも掲載、紹介されるなど世界的に認知されつつあるうえ、今年は賞金が倍増した。

 昨大会のクロージングセレモニーで北海道銀行の堰八義博会長が「来年は賞金を倍にします!」と宣言したが、それを有言実行した格好で、男女共に優勝チームは各100万円の賞金が贈られる。選手間でも「100万円は魅力だ」「堰八会長マジ神」と感謝の声が絶えない。

 さらに予選リーグでは、平昌五輪の女子代表候補であり、9月に代表決定戦を戦う中部電力とロコ・ソラーレ北見(以下LS北見)の対戦が実現した。大一番を占う前哨戦としてメディアやファンが注目するが、選手も既に9月を見据えている。

 中部電力・松村千秋は「日本選手権決勝以来で、ちょうど(9月の代表決定戦の)一ヶ月前に戦えるのはとても有意義なこと。夏のまとめの大会としたい」と、一ヶ月を超える北海道各地での夏合宿の総決算として挑む構えだ。

 対するLS北見の藤沢五月もどのチームより早く札幌入りし、精力的にアイスに乗り練習を重ねた。「9月があるので、両チームとも仕上がりが早いと思います。お互いショットのつながるいいゲームにしたい」

 男子は平昌五輪出場を決めたSC軽井沢クラブを軸に、同じく平昌五輪に韓国代表として出場するC.Kim、先月のアドヴィックス杯でSC軽井沢クラブを破って優勝した4REALなどが優勝候補に挙げられる。SC軽井沢クラブとC.Kimは別ブロックだが、早ければ準決勝でぶつかることになる。こちらは平昌五輪本戦の前哨戦として、そして日本カーリング史上初のメダル獲得のための重要な試金石になってくるだろう。

「確かな技術があり、いいチーム。タフなゲームになるとは思いますがが、この大会はまだ勝っていないので一番上、狙って行きます。今季を踏み出す大きな一歩になってくれれば、と思っています」

 SC軽井沢クラブの両角友佑が言う通り、男女共にまだ日本のチームの優勝はない。今大会での活躍、特に地元北海道勢の戴冠が期待される。

 札幌カーリング協会は数試合をライブストリームで中継予定。「LS北見×中部電力」は4日金曜日19時、男子決勝は6日日曜日12:30、女子決勝は同16時、それぞれスタートなのでお見逃しなく。

「どうぎんカーリングクラシック2017」

日程:8月3日(木)-6日(日)

※3日(木)は公式練習およびオープニングセレモニーから。

会場:どうぎんカーリングスタジアム(札幌市豊平区月寒東1条9丁目)

交通:札幌市営地下鉄東豊線月寒中央駅3番出口より徒歩5分

入場料:各日500円

大会HP:http://www.sapporo-curling.org/hbcc/

公式FB:https://www.facebook.com/dougincurlingclassic/?fref=ts

ライブストリーム:https://www.youtube.com/c/SapporoCurlingAssociation

スポーツライター

1979年神奈川県出身。2004年にフリーランスのライターとなりサッカーを中心にスポーツ全般の取材と執筆を重ね、著書には『BBB ビーサン!! 15万円ぽっちワールドフットボール観戦旅』『日々是蹴球』(講談社)がある。 カーリングは2010年バンクーバー五輪に挑む「チーム青森」をきっかけに、歴代の日本代表チームを追い、取材歴も10年を超えた。

竹田聡一郎の最近の記事