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NBAのアリーナと比べても遜色なし。足を運べばその良さを体感できる沖縄アリーナ

青木崇Basketball Writer
NBAアリーナの雰囲気がある沖縄アリーナ (C)Takashi Aoki

 2021年4月11日、沖縄アリーナへ足を運ぶ機会がやってきた。午前10時半過ぎにメディアの受付を済ませた後、関係者を含めて人がまったくいないコンコースから観客席に向かう通路を進んでカーテンをすり抜けると、ブルックリンとシャーロット以外の28チームが本拠地としているアリーナで取材したことがある筆者でも「NBAアリーナにやってきた!」と思えるような雰囲気をすぐに感じることができた。これは正に、琉球ゴールデンキングスの誕生時から木村達郎社長と安永淳一取締役が持ち続けていた思いが、ついに形となって実現したことを意味する。

 B1西地区2位のシーホース三河と対戦するビッグゲームが残念ながら中止になってしまったものの、琉球ゴールデンキングスは新本拠地となる沖縄アリーナ最初のイベントとして、『Our First Game』を開催。地元の小中学生、アンダーカテゴリー、琉球の選手たちが5対5でプレーし、駆けつけた約3500人の観客も沖縄アリーナの雰囲気を堪能していた。

『Our First Game』終了後の会見で、キャプテンの田代直希が「ドキドキしたし、ワクワクした」と話せば、沖縄県出身の岸本隆一も「僕が一番思ったのは異空間。本当に外の世界とは完全に違う場所に来たという感覚がすごく強くて…」と語ったことでも、沖縄アリーナが特別な場所というのは皆さんも理解できるはずだ。琉球が今シーズン沖縄アリーナで試合を行えるのは、4月21日の名古屋ダイヤモンドドルフィンズ戦と5月のチャンピオンシップと数少ない。しかし、機会があればなるべく早く、岸本が口にした沖縄アリーナが生み出す『異空間』をぜひ体感してほしい。 

『Our First Game』を取材する中で、沖縄アリーナがすごく素晴らしいと思えたところは、照明がコートに焦点を当てるため観客席が少し暗くなり、遠くからでも選手の背番号が見やすかったこと。琉球が出したこのツイートで一目瞭然。NBAを例にするならば、ロサンジェルス・レイカーズの本拠地であるステイブルズ・センターも照明がコートにフォーカスしている。観客席が暗くなっているのは、下のツイートを見ればわかるだろう。

 その他の好印象については以下に紹介する写真の通り。皆さんが実際に沖縄アリーナまで足を運んだ時、『異空間』を体感する助けになれば幸いである。

★観客席に傾斜があり、4階席からコートを見ても遠く感じない

(C)Takashi Aoki
(C)Takashi Aoki

★2列目3列目でも見づらさがないようにフロアレベルでも列ごとに段差

コンクリート敷とアメリカから輸入したフロアの間に隙間があるのもNBAアリーナと同じ (C)Takashi Aoki
コンクリート敷とアメリカから輸入したフロアの間に隙間があるのもNBAアリーナと同じ (C)Takashi Aoki

★観客席のスペースが広く、座っていても人が前を通ることができる

(C)Takashi Aoki
(C)Takashi Aoki

2階席の入口付近の席に177cmの筆者が座っても足元には十分なスペース。カップホルダーも折りたたまれた肘掛けのところにある (C)Takashi Aoki
2階席の入口付近の席に177cmの筆者が座っても足元には十分なスペース。カップホルダーも折りたたまれた肘掛けのところにある (C)Takashi Aoki

★アリーナ内は無料でWi-fiが使える

(C)Takashi Aoki
(C)Takashi Aoki

★スマートフォンやタブレットの充電ができる

(C)Takashi Aoki
(C)Takashi Aoki

★トイレなど案内表示がシンプルかつ親切

(C)Takashi Aoki
(C)Takashi Aoki

★フードやドリンクの種類が豊富

豊富なアリーナフードにはボウルに入ったサラダも含まれている (C)Takashi Aoki
豊富なアリーナフードにはボウルに入ったサラダも含まれている (C)Takashi Aoki

Basketball Writer

群馬県前橋市出身。月刊バスケットボール、HOOPの編集者を務めた後、98年10月からライターとしてアメリカ・ミシガン州を拠点に12年間、NBA、WNBA、NCAA、FIBAワールドカップといった国際大会など様々なバスケットボール・イベントを取材。2011年から地元に戻り、高校生やトップリーグといった国内、NIKE ALL ASIA CAMPといったアジアでの取材機会を増やすなど、幅広く活動している。

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