ガンバ大阪にとっては、ここまでの５試合で白星をつかめていないJ1リーグ戦。ホームにヴィッセル神戸を迎える。序盤から攻守が激しく入れ替わる展開になる中、両者ともに守備への集中が途切れず０−０で折り返す。後半は、お互いにビッグチャンスを作り出す中で決めきれず、０−０で終わるかと思われたが、４分と表示されたアディショナルタイムも３分を過ぎた時間帯にヴィッセル神戸のFW大槻周平にゴールを許し惜敗。またしても白星はお預けとなった。試合後のガンバ大阪監督、選手のコメントをお届けする。

●レヴィ・クルピ監督

今日は神戸さんが非常にいいゲームをされていたこともあり、その中で我々も後半、盛り返したと思えば、決して負けに値するような試合ではなかったと思います。その中で神戸さんはしっかりチャンスを決めた。フィニッシュの精度が我々より高かったというところで、敗戦という最悪の結果になってしまいました。ただ両チームとも死力を尽くして戦い抜いたということで言うと、試合をご覧になった皆さんにとっては、非常に見応えのあった試合だったのではないかと思います。

ー最後、何度か神戸に決定的なチャンスを作られました。少しチーム全体の足が止まっていたようにも見えましたが、疲れなのか、監督の目にはどう映りましたか。

私は決してフィジカルによるもの、疲れによるものだとは思っていません。そう言う部分は、両チームとも同じような感じではなかったかと思います。ただ両チームとも後半、決定的なチャンスというものがあり、我々が決めるべき決定的チャンスもあったという試合でしたが、最後は集中力ということになるのかなと思います。

ー交代のカードを一枚残した意図を聞かせてください。

交代というのは、１つの交代をするにあたってフィジカルや戦術、あるいは技術的な要素があって１つの交代枠を使っていくわけですが、今日の試合の流れの中でパフォーマンスが悪いという選手は特にいなかったと思います。それとゲームの流れを見て、今日は交代枠を２つ使うにとどめたということです。

ー食野選手を先発に抜擢した理由と、左サイドMFは見極めている最中だと思いますが、今後も選手の見極めは続いていくのでしょうか。

左サイドアタッカーに限らず、いくつかのポジションはまだ選手の見極めを公式戦を通してやっているという段階です。その中で今日の食野はパフォーマンスは良かったと思います。ゴールを決めるチャンスはあったと思いますが、ボールの回転なのか、ボールにカーブがかかっていたのか、慎重に決めようとして決められなかったというシーンがありましたが、最後までよく走れていたしパフォーマンスは非常に良かったと思います。あと、レフェリーに関して試合の後に話をするのは個人的には好きではないですが、今日の試合では１〜２回、我々がPKをもらってもおかしくなかったというシーンが見受けられましたし、そこは直接的に結果に左右した部分もあったのではないかと思います。

●DFオ・ジェソク

前半、相手の膝が骨のところに当たって痺れる感じがある中でプレーしていました。それで僕は交代になりましたが、最後までみんな頑張ってくれていたのに結果に繋がらなくて悔しいです。（まずは守備からという中で、組織としての守備は良くなった部分も見えた）そうですね。ここ最近は失点も多かったから守備的なところも大事にしていたので。もちろん無失点で終わればよかったんですが…レフェリーのせいで負けたとは言いたくないですけど、２〜３シーンで微妙な判定があり、もったいないなとは感じました。また二日後にリーグ戦もあるし、試合数も多いので前向きに頑張りたいです。（ご自身は、次の試合は状態を見て、ですか？）今日打撲して、今日の夜と明日が一番痛くなりそうなのでしっかりケアしながら次の試合に間に合うように準備していきたいです。

●DF初瀬亮

（守備のところでの入りはしっかりお互いの関係性を保ちながらやれていた）そうですね。耐える時間もありましたが、そこでしっかり耐えてっていうのはチームとして理解していたし、実際にしっかり耐えれていた。それは後半も然りでしたが、一方で攻撃ではチャンスもあったのにしっかり決めきれずにっていうシーンもありましたし、ジャッジの部分でも…レフェリーは本当に大事だと思いましたが…終わったことは仕方がないけど…ペナルティエリア内で３回あったわけですから、とってほしいなとも思いましたし、一方で、ジャッジを引きつけるようなプレーを僕らがしなければいけなかったとも思うので。ノリに乗っているチームだったら、吹いてくれていたようなシーンもあったはずですしね。また、自分たちとしても、最後点を取りにいくのも大事でしたけど、相手にもやらせないという意味では引き分けっていうのも考えつつやれれば良かったとは思います。（ご自身はリーグ戦、今季初先発でしたがどういうことをイメージしてプレーしていましたか）結果を出せれば一番良かったと思うんですが、まずはチームが勝てれば一番自分のアピールになるなって思っていたので…それができなかったのは残念です。ただ難しい状況で…記者の人にはJ2に落ちた時の１２年のような勝敗数だとか言われていますけど、そんなことは関係ないと思っていますし、まだ６試合終わっただけなので。連戦の中でルヴァンカップもフルメンバーで戦って、移動もあって、という疲れもあったと思うし、しっかり回復して、次のホーム戦に臨むことを考えたい。サッカーとしてはいいサッカーができていると思うし、去年よりすごく攻撃的にはなっていると思うから、これを続けながら守備も集中してやれればなと思います。

●DF三浦弦太

チャンスもあった中で決めきれていたら良かったですが、今日のようになかなか取れない試合でも、ゼロで終わって引き分けで終わるというのも大事だし、今日はそれができた試合だったと思うので。ああやって失点してしまったことはすごくもったいなかったし、最後の時間だったのでしんどい時間でしたが、間延びせず、中盤もしっかり戻ってくるとかそういうことをまたやっていかなければいけないなと思います。（最後足が止まったのか、前がかりになりすぎたのか）両方あると思います。（メンバー変えずにチームを作っている中で、守備のところで序盤の脆さはなくなってきている。GKも含めての守備はチームとして良くなっているようにも見えました）そこは攻守においてよくなってきている部分も確かにあるし、みんなも自信を持ってやれてきていると思うので。だからこそ結果がついてきたらまた変わると思うので。今日の試合は本当に、後ろは粘りつよく戦ってゼロでという意識をずっともっていましたが、最後のあそこだけだったと思うし、また今日のように自分たちの時間になったところでしっかり点を取ることとか、守り切るとか、そういう共通意識を持てるようになっていけばいいなと思います。（守備の部分で具体的に良くなっているという手応えはどういうところで感じますか？）コンパクトにする意識だったり、個人でというより全員で守る意識はついてきたなと思います。

●GK東口順昭

ちょっと中盤のバランスが崩れてしまって後ろが少しずれたところをつききれずに失点してしまったので。どっちがとるか、っていうカウンターの応酬になっていたので、ちょっと判断能力の部分で少し疲れていたのかなと。でも自分たちがリスクを冒してとりにいった結果なので。後ろよりは前でしっかり仕留めるかどうかの問題かなとは思いました。（守っていてもチームとして結果が出せるんじゃないかという良さは見えた試合だった？）勝ち点３をとれるんじゃないかっていうゲームをしていたので、だから最後もリスクを冒してしんどい中でもカウンターであがっていったんだと思うし、それは悪いことではないと思う。ただそうやっていくならしっかり仕留めないといけないし、リスク管理もしてとられないこともしなければいけない場面で少しそこが疎かにになったのかなとは思います。ただ、今日も決して悪いゲームではないし、ネガティブな要素ばかりではないのでしっかり続けていって、あとは最後試合を終わらせるパターンをしっかりやれば、勝ち点は積み上げていけると思います。（ポジティブな点をあげるなら）ゴールが近くなっているというのは確実にありますし、後ろからしっかりビルドアップで相手を押し込むこともできていますし、選手としてはしっかり手応えもあるので、あとはそれを結果に結びつけるだけだと思います。（ビルドアップのところでファビオや三浦選手がミスから相手にチャンスを与えてしまっているシーンもありました）そうですね。そこは厳しく言っていかないといけないし、自分たちでピンチを招いていてはいけないので、僕も含めてつなぎの部分では気を配らないといけないし、ああいう一本のミスでチームの流れは悪くなるので、後ろの選手はもっと責任をもって繋いでいきたいです。