Yahoo!ニュース

<ガンバ大阪>GAMBA EXPO 35315人を集めたジュビロ磐田戦は完封負け。

高村美砂フリーランス・スポーツライター

『GAMBA EXPO』と銘打たれたホームでのジュビロ磐田戦。久しぶりの3バックでスタートしたガンバ大阪だったが、19分に試合前から警戒していたはずのセットプレーで先制点を奪われ、またしてもビハインドを追いかける展開を強いられる。そんな中、ほとんどの時間帯でボールを保持しながら攻撃への姿勢は見せるものの、ゴールが遠い。さらにその勢いにブレーキをかけられるかのごとく、73分にはまたしてもセットプレーから2失点目を喫してしまう。2点のビハインドを追いかける展開にも最後まで攻撃の手を緩めず、システムを変えながらも相手のゴールに迫り続けたが、最後までゴールネットを揺らすことはできず。0−2で敗れた。試合後のガンバ大阪監督、選手のコメントをお届けする。

●長谷川健太監督

たくさんのサポーターが応援にスタジアムに来てくれているなかで、なんとか勝利をという思いで選手も頑張ってくれましたが、最終的にこういう結果になったのは非常に残念に思っています。内容的には前半から非常に申し分のない内容でゲームを進めていたんですが、セットプレーからの2発に沈められて、これもサッカーだと思っています。決定機は何度かあったと思いますが、そういうところで決め切る力が今日の試合は少し足りなかった。負けたからと言って全てが悪かったわけではないですし、しっかりとまた次に向けて準備をしていきたいと思っています。

ー3バックで戦った狙いを聴かせてください。

けが人と出場停止が出ていることと、前回の対戦で川又、アダイウトンの2トップと走力でやられたので、そこはなんとかおさえたいと。あとは俊輔のセットプレーに注意するということでした。あのシステムもずっと前半戦は使っていたし、今日市丸が入った中でも、中盤もしっかりと流動的に作れていたと思います。意図としては、リスク管理という部分と前節、広島戦で2失点した反省から、今いる選手をよりいい配置でという思いから、3バックでやりました。感じは悪くなかったと思っています。先ほど言いましたがあとは前半の市丸から倉田という決定機とか、後半も何度かあってアデミウソンからウィジョというラインで何度か作れたので。現状、けが人等でサイドハーフをやれる選手が数がいないので、そういう意味では開幕戦当初、やっていたひし形で、3−5−2でやるということも今後の試合で考えていきたいと思っています。

●MF遠藤保仁

90分を通してよくボールも回せたと思いますし、ピンチらしいピンチはなかったので、先に点を取れていれば、っていうのは思いましたし、全体をみても内容的には向上していると思うのであとは結果だと思います。チャンスはありましたし、最後のシュートを打つ前のパスの精度があっていれば、っていう場面もたくさんあったので、内容的には決して悪くなかった。先にとっていれば変わっていたと思いますし、そこをより高めていかないととは思います。(ゴールができない理由というのはシュートの前のパスの質でしょうか?)全部だと思いますけど、展開としてはいい展開をしていても最後のフィニッシュの精度やその前のパスだったり、フィニッシュも当然重要になってくるので、そこはもちろんあげていかないといけないと思いますが、そこは誰にチャンスが訪れるかわからないからこそ全員が意識をもってやるしかない。これは技術だったり、どれだけみえているかっていうところにもつながってくる部分ですが、精度があがればチャンスは作れると思いますし、ゴールは増えていくと思うので。より崩しきると言うのも大事だし、崩しきる前のところでの精度も大事だとは思います。(セットプレーで2点取られた)セットプレーは防がなきゃいけないシーンだったと思いますが、セットプレーも含めてサッカーなので言い訳はできない。自分たちがもう少しボールに強くいければよかったと考えれば、より意識して相手にプレッシャーをかけていく必要はあると思います。

●MF市丸瑞希

一生懸命やることと自分のプレーを出すことだけをイメージして入りました。手応えは…ボールを持てたらやれるというのは感じましたけど、ミスもあったし、ミスからカウンターも受けたしそういうところは修正していければいいかなと思います。(倉田選手へのラストパスはらしさが出た)ああいうパスは練習からずっと狙っていたし、試合で出せたと言うのはよかったかなと思います。(緊張は?)試合前は緊張しましたけどピッチに入って笛が鳴った瞬間、集中していたのでなくなりました。(3バックにしても3ボランチにしても、個人的にはあまりやったことのない形。どのあたりを気にしてプレーしていましたか?)攻撃はやっとさんが自由にやれって言ってくれていたので、あまり意識していなくて、いつも通りにやったらいいかなっていう感じだったんですが、守備に関してはダブルボランチとは違ってやっぱり難しさというか、どこでボールにプレッシャーにいけばいいのか、という難しさがあった。ただ、だんだん試合が進むにつれて慣れて来たので、それはよかったです。(攻撃から守備への切り替えのところで立ち上がりは迷いも感じました)そうですね。ダブルボランチだと戻るところがはっきりしていたんですけど、3ボランチだとある程度は決まっていたとは言え、あいているところを探して戻らないといけないという感覚なので、そのへんは難しかったです。

●FWアデミウソン

(ウィジョ選手とスタートからコンビを組んだ。コンビネーションへの手応えは?)何回か自分たちが狙っていたような形は出せたと思うんですが、一番大事な得点のところが今日は生まれずに残念です。攻撃面ではいい場面を作れていたし、決定機はあったのかなとは思います。(最後の精度以外にゼロで終わった原因をあげるなら?)今日に関しては最後のフィニッシュのクオリティだけだったと思います。(こういう試合を落とすとなかなか上にいけない)今までに起こった何試合かの敗戦というのは、自分たちを苦しめたことにはなるんですが、まだ残りの試合数を考えればチャンスはあるのできっちり最後まで戦いたい。

フリーランス・スポーツライター

雑誌社勤務を経て、98年よりフリーライターに。現在は、関西サッカー界を中心に活動する。ガンバ大阪やヴィッセル神戸の取材がメイン。著書『ガンバ大阪30年のものがたり』。

高村美砂の最近の記事