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ナビスコカップ準々決勝第一戦『ガンバ大阪VS名古屋グランパス』。試合後、G大阪監督、選手のコメント。

高村美砂フリーランス・スポーツライター

万博記念競技場で行われたナビスコカップ準々決勝『ガンバ大阪VS名古屋グランパス』戦。ホームで第一戦を迎えたG大阪は、DF平尾壮やMF井手口陽介ら、若い選手が先発を飾る中、6分という早い時間帯にMF二川孝広のゴールで先制。その後も危なげなく試合を進めていたが、後半に入り前線の形を変えてきた名古屋に『アウェイゴール』を許し、1-1で引き分けた。試合後のガンバ大阪監督、選手のコメントをお届けする。

●ガンバ大阪/長谷川健太監督

結果的にアウェイゴールを与えてしまい、勝ち切れなかったのはチームとしてまだまだだなと思っています。ただ今日、試合に出た選手は本当に最後まで良く戦ってくれました。最低限、1−1ドローなので、セカンドレグでしっかりと1点以上とって、しっかり勝って、また次のラウンドに進めるようにチーム全体でしっかり準備をしていきたいと思っています。

ー若い選手を支えたのは二川選手や明神選手など要所に配置したベテランでした。改めてベテランの働きについての評価を。

本当に先制ゴールが大きかったと思います。若い選手に力を与えてくれた。交代する時間まできっちりとフタが攻撃の起点になってくれて大きかったと思っています。みょうについても、先日のACLにしても、きっちりと役割を果たしてくれたし、彼らがいたからドローという、次に繋がる引き分けで終えることができたと思いますので、次、ぜひ勝って、次のラウンドに進みたいと思います。

ー相手が後半途中から2トップに気味に変えてきた中で、長谷川監督も対策をとられようとしていた矢先の不運な失点でしたが、そのあたりはいかがでしょうか。

そうですね。小川を右に出して右からのクロスで、野田と矢野という高さを活かしてというところだったので。壮も非常によく走っていて、失点する直前にも、最後クロスもあげて、という形もあったり、よく頑張ってくれていたので様子をみながら交代をと思っていました。ただ、危ない場面もありましたが、負けずに、終われたのは良かった。岩下が入ってあそこの高さは出たと思いますし、交代するまで壮も本当によく走って戦ってくれたと思っています。交代をしようかな、というタイミングで失点してしまったのはなんとかできればというか…それまでに2点目をとれれば、試合は決まったような状況でしたので、返す返すもったいない失点でした。ただ壮にしても陽介にしても、ピッチでプレーしている間は、しっかりと仕事をしてくれたと思っています。最低限、次に繋がる試合はきたと思っています。

ーセカンドレグは、勝てばいいという状況ですが、良かったメンバーも含めて次はまたメンバーをかえていくのでしょうか。現時点でのお考えを聞かせてください。

今日、休んだ選手はフレッシュになったと思いますので、また選手の状態を見極めて次の試合、しっかりと準備をしていきたいと思っています。大きなケガをしている選手はいないので次の試合には全員がしっかりと準備ができるんじゃないかと思っています。

●DF西野貴治

個人的には前半からバタバタした場面も多かったので。試合感と言ってしまったら言い訳になりますけどね。後半から立て直せたのはよかったけど、失点してしまったのは残念です。(中盤にアンカーを置く布陣をとりました)そうですね。4−3−1−2みたいな感じでシャドーの選手の相手のケアをしっかり意識しながら守備ではやっていました。ボランチもうまく連動できてそんな形らしい形は作られなかったけど、それだけにああいう少ないチャンスを決められたのは残念でした。(失点シーンについて)僕がニアのところをあけてしまって、通された時には気づくのが遅かったので。いいポジショニングができれば、GKとの間のところを通されなかっただけに、そこはもう一回、ビデオを見直して反省したいと思います。(久しぶりの90分。ようやく復帰したという感覚もあるのでは?)そうですね。前に試合をしたのが、去年の万博でのナビスコの準々決勝だったので…ちょうど1年くらいだったのですがやっぱりもっと試合に出たいと思いましたし、早くコンスタントに試合に出れるようにしていきたいと思います。

●DF金正也

センターバックとミョウさんでシャドーをみながら、という感じでやっていましたが、失点がマジでもったいなかったです。一言声をかけていれば全然防げた失点だったので。(後半、相手がポジションをかえてきて、右から何度か狙われていたので嫌な感じはありましたよね)そうですね。小川選手が右にきて、そこでちょっとアクセントになって…矢野さん1人の時は入っても、足元に今ちゃんが寄せて、バックパスという繰り返しで、全然できていたんですけどね。ただ、後半、1人あそこに顔を出されるようになったことで全然違ったというか…そこに野田くんとかがバイタルにはいってきて、顔を出されるだけでもこっちはズレていかなアカンし、っていうのでどんどんさがっていって、という展開になってしまったのが…相手もうまかったんですけど、でも最後のクロス対応はしっかりできたと思うので、そこは反省です。最後は局面のいつもやっているところが、ちょっとしたズレで、遅かったと思うので。もっと個人戦術的なものを高めていかないといけないと思いました。(でも、あのシーンだけでしたけどね。やられた感があったのは?)そうですね。あれだけでしたね。野田くんが入ってきてちょっとドリブルしたりっていうのがあったので、彼がバイタルで持ったら怖いなというのは感じながらやっていましたけど。次、勝たないとダメですね、絶対に。勝たなきゃダメだと思うし。勝って次に進みます。

●平尾壮

攻撃に関してはクロスも結構あげられましたし、ただ、1:1で勝負してクロスという場面が少なかったのでそこは課題に残りました。守備から入ろうというか、いい守備をしたらいい攻撃ができるとずっと言われていたので、そこは意識していました。(自分なりに良かったプレーは?)陽介からのサイドチェンジに入って行くタイミングだったりは、J3でも練習試合でもいつも陽介と組んで走っているので、信じて走れていたと思いますが、そこでアシストなり結果があれば良かったです。(ベテランに助けられたところも多かったのでは?)そうですね。ミョウさんにも試合前に「ミスしてもカバーするから」って言われていたので、頼るじゃないけど、気持ち的にすごく楽になりました。(前半早い段階で攻守、入れ替わられたシーンがあった。それによってその後、少し攻撃にいけそうなシーンでも守備が気になっていたのかなと思いましたが)そうですね。裏はとられたくないと思って試合に入って、とられてしまったので。でもそのあとに、阿部くんとかにもカバーしてもらって「別に気にしなくていいぞ」って言われていたので、全然気にする事なくプレーを続ける事ができました。(理想をいえば攻撃で参加する回数が多ければというところだったのかな、と思いますが)そうですね。攻撃が持ち味なので、そこで結果が出せなかったのは一番悔しいです。(時間がたつにつれ攻撃に入って行くタイミングも掴めていたように思いますが)そうですね。阿部くんとかも、話をしてくれていて、そこはもうちょっと早く、そこはもうちょっと持って、って言うような声をいろいろと掛けてもらっていたのですごく助かりました。攻撃はずっと狙っていたんですけどね。タカくんや、ジョンくんにずっと絞れ、絞れ、と言われていたし、裏にめっちゃいきたかったんですけどなかなか行き切れなかったです。(スタジアムの雰囲気は?)声援はユースの時から聞いたら気持ちいいし、頑張ろうと思えるので、めっちゃ心強かったです。(ご両親は観戦に?)前日にでるかもみたいなのは言ってあったので、たぶん来ていると思います。まだ話していないですけど。

●MF二川孝広

ゴールシーンは落ち着いていたんですけど、シュートしか選択がなかったので思い切り蹴ったらいいところにいってくれました。(若い選手が多かった中でかなり前線でボールを落ち着かせながらプレーしていましたが)そうですね、一番はやっぱりディフェンスのところで、いいプレッシャーにいけるように、チームの助けになるように心掛けていました。(久しぶりの先発でしたが違和感なく入れましたね)そうですね。今日はスペースもあったり、プレッシャーもそこまでなかったので楽しくやれました。(FWの動きもよくて二川さんのプレーもいきたように思いますが)結構自由にやっていたので、余裕をもってできていた分、ある程度うまいことまわせたかなと思います。(若手が多い試合で引っ張っていこうという意識はありましたか?)そうですね。チーム一丸となって勝てるように、チームプレーをしていけるようにとは思っていました。(西野監督の名古屋から点を獲るあたりはさすがですね)いやまあラッキーです(笑)。まだ喋ってないですけどね(笑)。

フリーランス・スポーツライター

雑誌社勤務を経て、98年よりフリーライターに。現在は、関西サッカー界を中心に活動する。ガンバ大阪やヴィッセル神戸の取材がメイン。著書『ガンバ大阪30年のものがたり』。

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