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払戻率が上限までUP!JRAスーパープレミアムとは?

花岡貴子ライター、脚本&漫画原作、競馬評論家
JRAスーパープレミアムとは払戻率が一律80%になる制度だ(画像は筆者作成)

2020年12月13日はJRAスーパープレミアムが楽しめる

 2020年12月13日、日本中央競馬会(以下、JRAと略)は中山、阪神、中京の全レースで「JRAスーパープレミアム」を実施する。払戻率を通常のパーセンテージから一律80%に引き上げて設定する。

 JRAスーパープレミアムは競馬関係法令の一部改正により実施可能となった特例で、2017年から何度か実施されている。

 JRAスーパープレミアムについて、JRA公式ホームページには、下記のような説明がある。

 競馬関係法令の一部改正により、JRAでは平成26年6月7日から払戻率を70.0から80.0%の範囲において各投票法毎に設定しております。

 「JRAスーパープレミアム」は、この特例として、全ての投票法の払戻率を上限である80.0%に設定いたします。(出典:JRA公式ホームページ)

 対象となるレースのオッズや払戻金は、払戻率を80%に設定した倍率、金額で表示される。

 払戻率の具体的な引き上げ具合は下記の表を参考にしてほしい。

通常(平成26年6月7日以降の勝馬投票法ごとの払戻率)とJRAスーパープレミアムの払戻率の比較(筆者作成)
通常(平成26年6月7日以降の勝馬投票法ごとの払戻率)とJRAスーパープレミアムの払戻率の比較(筆者作成)

JRAプレミアム、JRAプラス10との違いは?

 JRAスーパープレミアムと聞くと、スーパーのつかない「JRAプレミアム」を思い出す方も多いのではないだろうか。

 しかし、JRAスーパープレミアムとJRAプレミアムは似て非なるものである。

 JRA公式ホームページの説明では、

 JRAプレミアムが、通常の払戻金に「売上げの5%相当額」を上乗せすることに対し、JRAスーパープレミアムは払戻率そのものを80%に設定するものです。(出典:JRA公式ホームページ)

 とある。ただし、JRAプレミアムは人気が著しく集中した場合、上乗せされないケースもある。

 また、JRAはほかにもJRAプラス10という設定を行うこともある。JRAプラス10は「通常の払戻金が『100円元返し』になる場合に、10円上乗せして110円で払い戻す」というものである。こちらは、1頭の馬に人気が集中し過ぎた場合、設定はあるが実施されないこともある。

 今年の菊花賞はコントレイルのクラシック三冠がかかっていたが、前日発売のオッズでコントレイルへかなり人気が集中していたため、JRAプラス10の設定はあるが実施されない可能性があった。(最終的にはJRAプラス10が実施される範囲でおさまっている)

■過去記事(コントレイルの単勝オッズとJRAプラス10について言及)

第81回菊花賞のポイントとみどころ

阪神ジュベナイルフィリーズの馬券も払戻率一律80%

 12月13日は阪神競馬場で2歳牝馬のナンバーワンを決める阪神ジュベナイルフィリーズ(GI、芝1600m)が行われる。

 人気の中心は白毛のソダシ(牝2、栗東・須貝厩舎)で13日午前11時現在で単勝2.8倍を推移している。完成度の高さと重賞2勝を含む無敗の3連勝という実績からこの人気は当然といえる。

 以下、ディープインパクト産駒で2連勝中のサトノレイナス(牝2、美浦・国枝厩舎)、武豊騎乗のメイケイエール(牝2、栗東・武英厩舎)、インフォナイト(牝2、栗東・音無厩舎)らが単勝一桁だ。

 馬連等もソダシを中心に売れているが、これから完成していく2歳馬たちの戦いとあって、ひと波乱ふた波乱あって不思議ではない。JRAスーパープレミアムにより馬単(1着、2着を順に当てる馬券)や3連複(選んだ3頭がすべて3着以内に入るかを当てる馬券)は5%も払戻率が上がるので、軸を決めて普段買わない馬券で遊んでみてはいかがだろうか。

■阪神ジュベナイルフィリーズ関連記事

【阪神JF展望】未知数が多い2歳牝馬の注目馬は!? 白馬のソダシを推す理由

次のJRAスーパープレミアムはいつ?

 次回のJRAは来週の日曜、2020年12月20日だ。この日も中山、阪神、中京の全レースで「JRAスーパープレミアム」の実施を予定している。この日は2歳牡馬のGIである朝日杯フューチュリティステークスが行われる。乞うご期待!

ライター、脚本&漫画原作、競馬評論家

競馬の主役は競走馬ですが、彼らは言葉を話せない。だからこそ、競走馬の知られぬ努力、ふと見せる優しさ、そして並外れた心身の強靭さなどの素晴らしさを伝えてたいです。ディープインパクト、ブエナビスタ、アグネスタキオン等数々の名馬に密着。栗東・美浦トレセン、海外等にいます。競艇・オートレースも含めた執筆歴:Number/夕刊フジ/週刊競馬ブック等。ライターの前職は汎用機SEだった縁で「Evernoteを使いこなす」等IT単行本を執筆。創作はドラマ脚本「史上最悪のデート(NTV)」、漫画原作「おっぱいジョッキー(PN:チャーリー☆正)」等も書くマルチライター。グッズのデザインやプロデュースもしてます。

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