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中国と中東(3)

高橋和夫国際政治学者/先端技術安全保障研究所会長

さて1990年代くらいから中東の中心部に新顔として登場した中国は当然の事ながら、全ての国と良好な関係を構築しようとしてきた。しかし、それは多くの対立を抱える中東において、なかなか難しい。たとえば中国はイランとサウジアラビアから石油を輸入している。しかしながら、両者の関係が良好ではないので、その間でバランスを保つのが難しい。日本と同じ悩みである。しかし、中国は国連の安保理の常任理事国であり、より大きな外交力を持っている面もあるので、より強い風当たりをサウジアラビアなどから受ける。たとえば安保理で中国がアメリカに反対してイラン寄りの立場を採る場合などに風速が強くなる。中国は、いつまでも八方美人ではいられないと思い知りつつあるだろう。

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国際政治学者/先端技術安全保障研究所会長

国際情勢をわかる言葉で、まず自分自身に語りたいと思っています。北九州で生まれ育ち、大阪とニューヨークで勉強し、クウェートでの滞在経験もあります。アメリカで中東を研究した日本人という三つの視点を大切にしています。映像メディアに深い不信感を抱きながらも、放送大学ではテレビで講義をするという矛盾した存在です。及ばないながらも努力を続け、その過程を読者の皆様と共有できればと希求しています。

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