中国と中東(3)
さて1990年代くらいから中東の中心部に新顔として登場した中国は当然の事ながら、全ての国と良好な関係を構築しようとしてきた。しかし、それは多くの対立を抱える中東において、なかなか難しい。たとえば中国はイランとサウジアラビアから石油を輸入している。しかしながら、両者の関係が良好ではないので、その間でバランスを保つのが難しい。日本と同じ悩みである。しかし、中国は国連の安保理の常任理事国であり、より大きな外交力を持っている面もあるので、より強い風当たりをサウジアラビアなどから受ける。たとえば安保理で中国がアメリカに反対してイラン寄りの立場を採る場合などに風速が強くなる。中国は、いつまでも八方美人ではいられないと思い知りつつあるだろう。
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