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米中関係(6)

高橋和夫国際政治学者/先端技術安全保障研究所会長

中国大陸の情勢を追ってきたが、中華民国政府の支配する台湾の情勢にも目を向けておこう。台北の蒋介石の国民政府は、自らこそが中国を代表する唯一の正統な政府であるとの立場を堅持した。対外的には、自らを「フリー・チャイナ」として宣伝した。共産主義の支配下にはない。自由な方の中国というわけであった。しかし、台湾は決して自由ではなかった。蒋介石に対する批判は許されず、住民は警察の厳しい監視下に置かれていた。海外で学ぶ留学生にも、その監視の目が及んでいた。つまり台湾はフリーではなかった。

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国際政治学者/先端技術安全保障研究所会長

国際情勢をわかる言葉で、まず自分自身に語りたいと思っています。北九州で生まれ育ち、大阪とニューヨークで勉強し、クウェートでの滞在経験もあります。アメリカで中東を研究した日本人という三つの視点を大切にしています。映像メディアに深い不信感を抱きながらも、放送大学ではテレビで講義をするという矛盾した存在です。及ばないながらも努力を続け、その過程を読者の皆様と共有できればと希求しています。

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