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ホークス、千賀と柳田がキャンプA組外れる。”快足”周東も。その理由とは

田尻耕太郎スポーツライター
昨年のキャンプでの千賀投手(筆者撮影)

 2月1日からのキャンプインを目前にして、ソフトバンクでは1月28日に監督・コーチ会議が行われた。

 春季キャンプ中の練習メニューや課題などが最終確認され、選手の組み分けもこの日発表された。一軍に相当するA組は投手14名、捕手4名、内野手8名、外野手7名。新型コロナの影響で外国人選手は合流が遅れるために、この日の名簿に外国人選手の名前は記載されなかった。

投手は少数精鋭に

 まず注目は投手。例年20名前後(昨年は20名)がA組からスタートしていたが、14名は「少数精鋭」とされた2018年と同数だった(注・ただし同年は外国人選手も含まれていた)。

 ただ、それ以上に目を引いたのが、投打のバリバリの主力級の名前がA組名簿の中になかったことだ。しかも、故障などが伝えられている選手であればともかく、そのような情報がこれまでに確認されていない選手が複数名いるのだ。

 投手ではエースの千賀滉大。野手では主砲の柳田悠岐、昨季盗塁王の周東佑京である。

 監督・コーチ会議後に報道陣へオンライン会見で対応した工藤公康監督は、いずれの選手についても現時点のコンディションを考慮したうえでの判断だったと明かした。

「柳田選手は昨年もちょっとあったけど、両アキレス腱のコンディション不足。千賀投手は去年のキャンプでもあった両脚のふくらはぎです。A組で無理をしてやるのも良くない。リハビリ組でしっかり治してから」と説明。周東についても「昨シーズンにあった(不調を訴えた)右肩が万全ではないと聞いている。無理をさせない」とのこと。こちらはB組での調整になる。

ホークスは常に競争。工藤監督「アピールを」

 A組昇格時期などについては「しっかりキャンプに入ってから判断をしたい」と明言は避けた。

 一方で、若手も多くA組に抜てき。工藤監督は「彼らのような主力が手本になってほしい部分はあるが、彼らがいないから若手の競争が激しくなるのかといえばそれは違う。ホークスは常にチーム内での競争の中でやっている。主力がいても、それを脅かすくらいのアピールをしてほしいと常に思っています。それを各選手が分かったうえで、このキャンプでもアピールをしてほしい」と若手選手へ熱いメッセージを送った。

A組の選手一覧

投手(14名)

大竹耕太郎、津森宥紀、二保旭、岩嵜翔、武田翔太、和田毅、高橋礼、石川柊太、森唯斗、杉山一樹、泉圭輔、嘉弥真新也、川原弘之、笠谷俊介

捕手(4名)

甲斐拓也、栗原陵矢、谷川原健太、海野隆司

内野手(8名)

川瀬晃、松田宣浩、今宮健太、増田珠、牧原大成、リチャード、三森大貴、川島慶三

外野手(7名)

中村晃、長谷川勇也、佐藤直樹、柳町達、上林誠知、釜元豪、真砂勇介

※上記の選手以外は、B組またはリハビリ組(キャンプ中合流予定の外国人選手は含まれない)

スポーツライター

1978年8月18日生まれ、熊本市出身。法政大学在学時に「スポーツ法政新聞」に所属しマスコミの世界を志す。卒業後、2年半のホークス球団誌編集者を経てフリーに。現在は「Number web」「文春野球」「NewsPicks」にて連載。ホークス球団公式サイトへの寄稿や、デイリースポーツ新聞社特約記者も務める。また、毎年1月には千賀(ソフトバンク)ら数多くのプロ野球選手をはじめソフトボールの上野由岐子投手が参加する「鴻江スポーツアカデミー」合宿の運営サポートをライフワークとしている。2020年は上野投手、菅野投手(巨人)、千賀投手が顔を揃えた。

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